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べにふうき

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

べにふうき(紅富貴)は、べにほまれ(アッサム系実生選抜)と枕Cd86(ダージリン在来)を交配した茶品種である[1]紅茶半発酵茶の用途として開発された[2]

アレルギーを抑制する可能性があるメチル化カテキンを豊富に含み[3]緑茶として飲用することによって同カテキンを多く摂取できるとされ、商品化されている。

メチル化カテキンは、エピガロカテキン-3-O-(3-O-メチル)ガレートと厳密には呼ぶ。作用としては、マスト細胞からヒスタミンが放出されるのを抑制し、マスト細胞上の高親和性IgEレセプタの数を減らすことによって、アレルギー症状の発現を軽減する可能性がある[4][5]

緑茶としてのべにふうきには、好酸球の遊走、炎症性タンパク質やサイトカイン産生を抑制する作用も示されており、メチル化カテキン以外の活性成分の含有が示唆されている。

特性

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タンニンが多く、発酵性がよい。香気はダージリンフレーバーを有し、水色は透明感のある紅色で極めて良好である。登録番号は茶農林44号。登録年は1993年。耐寒性は、赤枯れ、青枯れには中程度、裂傷型凍害にはやや弱い。耐病性は、炭疽病及び輪斑病に強い。

脚注

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  1. ^ Kubo, Nakao; Matsuda, Tomohiro; Yanagida, Chisaki; Hotta, Yuna; Mimura, Yutaka; Kanda, Maho (2021). “Parentage analysis of tea cultivars in Japan based on simple sequence repeat markers” (英語). Breeding Science (日本育種学会) 71 (5): 594-600. doi:10.1270/jsbbs.20156. ISSN 13447610. https://doi.org/10.1270/jsbbs.20156. 
  2. ^ 山本(前田)万里、「茶葉中メチル化カテキンの抗アレルギー作用」『生物物理化学』 2009年 53巻 2号 p.37-40, doi:10.2198/sbk.53.37, 日本電気泳動学会
  3. ^ 読売新聞 2018年3月22日 12面。
  4. ^ メチル化カテキン高含有緑茶のスギ花粉症状軽減効果 食品産業技術総合研究機構、注記:アーカイブの成果情報は、発表されてから年数が経っており、情報が古くなっております。同一分野の研究については、なるべく新しい情報を検索ください。
  5. ^ 山本(前田)万里, 佐野満昭, 立花宏文「緑茶の抗アレルギー・がん転移抑制因子」『化学と生物』 2003年 41巻 7号 p.442-447, doi:10.1271/kagakutoseibutsu1962.41.442, 日本農芸化学会

関連項目

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外部リンク

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