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2015年11月6日 (金) 21:50時点における版

ブルグル

ブルグル(Bulgur)は、主にデュラム小麦等の複数の種のコムギ挽き割りから作られる食糧用の穀物である。乾燥挽き割り小麦の一種であり[1]、ヨーロッパ、中東、インドの料理によく用いられる。トルコ語のBulgur[2]またはアラビア語のبرغل[3]に由来する。

利用

湯通し中のブルグル、中央トルコ

人の利用のためのブルグルは、湯通しして乾燥したもので、極少量のふすまが残っている。アメリカ合衆国農務省及び全粒穀物協会から全粒穀物として認定されている。ブルグルは粗挽き小麦と混同されることがあるが、粗挽き小麦はコムギを粗く挽いて湯通しはしない。全粒で繊維質の多いブルグルや粗挽き小麦は、自然食品店や中東食材店等で購入できる。アルメニア料理アッシリア料理クルディスタン料理シリア料理イスラエル料理パレスチナ料理レバノン料理トルコ料理中東料理地中海料理等では一般的な材料として用いられる。軽いナッツのような風味を持つ。トルコでは、細挽きのkoftelik bulgurと粗挽きのpilavl?k bulgurは区別されている。アメリカ合衆国では、白小麦から4種類の粒度のものがある。最も質の高いブルグルは均一な大きさの粒子であり、より均質な調理時間、仕上がりとなる。

北インドでは、"Dalia"としても知られ、オートミールと小麦から作られる。北インドの小麦消費地域で人気があり、sweet daliaまたはregular daliaとして消費される[4]

ブルグルは、ピラフ、スープ、パン、ファルス等に用いられる。パンを作る際には、全粒粉に混ぜて用いられる。タブーリキッビにはメインの材料として用いられる。栄養価が高いため、コメクスクスの代替として優れている[5]。インド料理では、牛乳、砂糖を添えてシリアルとして食べられる。アメリカ合衆国では、パスタやコメと同様に付け合せとして用いられる。コメと同じように調理されるためしばしば混同されるが、食感はコメよりもクスクスに近い。南アメリカの謝肉祭では、ブルグルを花粉及びタピオカのシロップとともにパテ状に揚げた料理が作られる。

トルコでは、粗挽きのブルグルにチキンスープ、炒めた麺、トマトタマネギ、赤トウガラシ等を加えてピラフが作られる。細挽きのブルグルは、トマトペースト、生のトマト、キュウリパセリオリーブ油、その他の野菜等を加えてタブーリに似たクスルを作るのに用いられる。酸味を付けるためには、ザクロの糖蜜を加える。チーキョフテ、キッビ、花嫁のスープ等の様々なメゼや主食にも細挽きのブルグルが用いられる。さらにヨーグルトハルーミを加えてタルハナを作る際にも用いられる。キプロスでは、キッビに似たkoupesを作るのに用いられる。

ナジュドアルハサで人気があるサウジアラビアのブルグルはjarishとして知られている[6]。これはアラビア語で「ひび割れた」または「荒く挽いた」という意味を表す。サウジアラビアのブルグル料理は、古代から食べられてきた。

栄養価

通常の白米と比べると、ブルグルには繊維やタンパク質がより多く含まれ、グリセミック指数が低く、ビタミンやミネラルの含有量が多い。

  • グリセミック指数:48[7]
ブルグル(乾燥)
エネルギー 342 kcal (1,430 kJ)

%はアメリカ合衆国における
成人栄養摂取目標 (RDIの割合。
出典: USDA栄養データベース(英語)

関連項目

出典