複信
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複信(ふくしん;Duplex)は、2地点間で情報をやり取りする方式である。双方向通信とも呼ばれる。
複信を行う場合、伝送方向別に2つの通信線路を使用すると単純であるが、伝送路の節約のために各種伝送方式が用いられる。
電気通信における通信方式
電気通信における、通信方式には次のようなものがある。
日本語 | 英語 | 特徴 | 用途 |
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全二重通信(複信) | Full Duplex | 双方が同時に送信できるもの | 電話・高速データ通信 |
半二重通信(半複信) | Half Duplex | 一方が送信している間は受信を行うもので、伝送方向を切り替えられるもの | プッシュ・ツー・トークのトランシーバー、マスタースレーブ方式のセンサネットワーク |
単方向通信(単信) | Simplex | 単方向の伝送のみ可能なもの。 | 放送・監視カメラ |
単一伝送路での全二重通信方式
日本語 | 英語 | 略称 | 原理 | 帯域利用効率 | 同期 | フェージング耐性 | 回路規模 | 特徴 | 用途 |
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時分割複信 | Time Division Duplex | TDD | 情報を時間軸で圧縮し、送受信方向を切り替え | 中 | 要 | 中 | 中 | 時間配分を変えることで、送受信のデータ量の割合の動的変化が可能 | TCM-ISDN・PHS・TD-CDMA、デジタル業務無線・防災無線 |
周波数分割複信 | Frequency Division Duplex | FDD | 周波数帯域を分割する | 小 | 不要 | 小 | 小 | 送受信の分離に帯域フィルタ回路が必要 | マルチチャネルアクセス無線・携帯電話・通信衛星 |
エコーキャンセラ | Echo Canceler | 自分の発信した電気信号を受信した信号から差し引いて、相手からの電気信号を検出 | 大 | 不要 | 小 | 大 | 伝送路の特性の変化への対応が必要 | 2線式ツイストペアケーブルによるEuro-ISDN、電信・電話回線 |