菓子折り
菓子折り(かしおり)は、菓子が外箱に入った進物用の菓子のことである[1][2]。
概要
相手方への感謝や謝罪の贈り物として用いられることが多い。感謝や挨拶シーンには熨斗が付けられることが多い。その反面、熨斗や水引が慶事を連想させることから、謝罪の場合は店舗の包装紙のみであったり、無地の掛け紙にするのが無難とされる[1]。
そもそもの菓子折りは菓子の外箱を意味するものであったが、外箱に入った進物用の菓子全般を指す言葉へとなっていった。高級品であった菓子が箱に入っていた頃、その箱を折箱と表していたことが由来している。折り箱は、高級品であった菓子の格式を高めるアイテムとして役目を果たしていた[1][2]。スーパーマーケットの銘店コーナーで菓子を買うと「御遣い物(=進物)ですか?」または「御自宅用ですか?」と聞かれる事があるのはこのため(一般的な袋入りと贈呈用の折箱入り完全包装、両方が用意されている事が多い)。
歳暮や中元の贈答品と同じく感謝を物で表す日本の文化であるが、金銭的な負担となることから謝罪としての菓子折を送る慣習をやめる会社もある[3]。
菓子折りの渡し方
菓子折りを渡すタイミングは、感謝と謝罪により異なる。感謝の場合は最初の挨拶の後に渡すのが主である。持ち歩き用の紙袋から出し、渡す相手に正面を向けて渡すのがマナーである。贈る側で最上層の役付きの人間が、相手側のやはり最上層の役付きの人へ渡すのが基本とされる[2]。
謝罪の場合、始めに菓子折りを出してしまうと自分側の不手際を贈り物で帳消しにしようとしていると捉えられる場合があり、相手が謝罪を受け入れてから渡すべきとされている。伺った部屋が洋室なら着席の前に、和室なら着席した後に渡すと良いとされている。万が一受け取りを断られた場合は、無理に押し付けることはせずに、持ち帰るのがベターとされる[1][2][4]。
脚注
- ^ a b c d “【菓子折りの意味とは】お礼やお詫びの渡し方マナー&人気ギフト特集”. Anny アニー. (2020年2月18日) 2020年2月21日閲覧。
- ^ a b c d “菓子折りって何? 知っているようで知らない意味と渡すときのマナー”. ギフトコンシェルジュ〔リンベル〕. (2017年11月21日) 2020年2月21日閲覧。
- ^ 日本放送協会. “コロナ感染「申し訳ない」職場復帰で“菓子折り”持ち謝罪?”. NHKニュース. 2022年2月7日閲覧。
- ^ “「菓子折り」の意味やマナーとは?相場・おすすめも状況別に紹介”. TRANS.Biz. (2018年10月27日) 2020年2月21日閲覧。