菊池栄一

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。240b:11:4a00:400:9533:8400:74b9:fced (会話) による 2022年11月26日 (土) 18:31個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎翻訳)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

菊池 栄一(きくち えいいち、1903年8月17日 - 1986年8月25日)は、日本のドイツ文学者東大名誉教授

秋田県生まれ。秋田中学を経て、東京帝国大学ドイツ文学科卒業。第一高等学校教授の後、1949年東京大学教養学部教授。1955-57年ハンブルク大学客員教授。62年「イタリアに於けるゲーテの世界」で文学博士。63年定年退官、日本大学教授。80年日本ゲーテ協会会長。1986年公益財団法人ドイツ語学文学振興会より感謝状が贈呈される [1]

著書

  • 初等独逸文法 大学書林 1948
  • ゲーテ物語 梧桐書院 1951、講談社学術文庫 1986
  • ゲーテの世界 ウイルヘルム・マイステル研究 東京大学出版会 1953
  • イタリアに於けるゲーテの世界 内田老鶴圃 1961、再訂版1978
  • 唱和の世界 ゲーテ『西東詩集』理解のために 朝日出版社 1977
  • 菊池栄一著作集 全4巻、同刊行会編、人文書院 1984
    • 1 自然科学者としてのゲーテ
    • 2 唱和の世界
    • 3 イタリアにおけるゲーテの世界
    • 4 ゲーテ時代における文学と社会

翻訳

  • 神の話 ライネル・マリア・リルケ 弘文堂書房 世界文庫 1940
    • 神さまの話 白水社 1953、角川文庫 1955
  • 往復書簡 ゲーテとシルレル 上巻・中巻 櫻井書店 1948[2]
  • 色彩論 ゲーテ 岩波文庫 1952、復刊1997ほか
  • 愛と死と祈り リルケ短篇集 白水社 1954、角川文庫 1956
  • 評論集 ゲーテ全集11 人文書院 1961
  • ゲーテ対話録 ビーダーマン編 全5巻 白水社 1963-70。訳者の一人
  • 芸術作品のはじまり ハイデツガー選集12 理想社 1974

参考

  • 菊池栄一著作集 年譜
  • 菊池栄一教授還暦記念会編『ゲーテの比較文学的研究』 郁文堂 1964
  • 「追悼 菊池栄一・氷上英広先生」東大比較文學會編『比較文學研究』51号 1987-04、pp. 131~172

脚注

  1. ^ 公益財団法人ドイツ語学文学振興会『ひろの』53号、2013年、71頁。
  2. ^ 1944年外地出征直前の学生が両親あてに送った手紙に、「最後の散髪に引率外出があった際、近くの古本屋で掘出物を得た。楽しみにして持ってゆく」本として挙げられている。日本戦没学生記念会(わだつみ会)編『きけわだつみのこえ岩波文庫 1982、193頁。