コンテンツにスキップ

腹膜偽粘液腫

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Med Chaos (会話 | 投稿記録) による 2012年4月29日 (日) 00:39個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

腹膜偽粘液腫
波状彎入像(scalloping)を伴い多発する腹膜腫瘍(矢印)がみられる。腹膜偽粘液腫のCT
概要
診療科 腫瘍学
分類および外部参照情報
ICD-10 C48.2
ICD-9-CM 197.6
ICD-O M8480
DiseasesDB 31498
eMedicine med/1795
MeSH D011553

腹膜偽粘液腫(ふくまくぎねんえきしゅ)とは、悪性腫瘍の一種。虫垂卵巣などからゼラチン状の粘液を産生しながら発生する。腹腔内で増殖し、大量の粘液を産生しながら、他臓器に癒着・圧排する病気。

検査

腫瘍内部は低エコーを呈する。ホタテ貝の辺縁のような波状彎入像(scalloping)がみられることがある。

臨床像

軽度の場合は、腹痛、吐き気などをもよおすが、重度になると、まるで妊婦のお腹のように膨らむ。また、粘液が塊になってくると、内蔵を圧迫する。最悪の場合、死に至ることもある。

治療

粘液の完全な除去は非常に困難であり、いくら手術を施しても、多少の粘液が残ってしまうのが現状である。抗癌剤による化学療法が効くものもあるが、根治は困難であることが多い。

参考文献