王翰
王翰(おう かん)は、中国・唐の詩人。并(へい)州晋陽(山西省太原市)の出身。字は子羽(しう)。
豪放な性格で、酒を好み、家に名馬と美妓を集めて、狩猟や宴会に日を送っていた。睿宗(えいそう)の景雲2年(711年)、進士に及第し、張説(ちょう えつ)に認められて駕部員外郎に任ぜられたが、説の失脚とともに汝州(河南省臨汝)刺史として都を追われ、次いで仙州(河南省葉県)別駕に左遷された上、素行が治まらぬと弾劾されて、道州(湖南省道県)司馬に流されて死んだ。
作品に、『涼州詞(りょうしゅうし)』(七言絶句)がある。
涼州詞 | |
葡萄美酒夜光杯 | 葡萄の美酒 夜光(やこう)の杯 |
欲飲琵琶馬上催 | 飲まんと欲すれば 琵琶 馬上に催(うなが)す |
酔臥沙場君莫笑 | 酔うて沙場(さじょう)に臥す 君笑うこと莫(な)かれ |
古来征戦幾人回 | 古来征戦(せいせん) 幾人か回(かえ)る |