狩魔冥

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狩魔 冥(かるま めい 1999年 - )はカプコンのゲーム『逆転裁判』シリーズに登場する架空の人物。

概要

シリーズ二作目『逆転裁判2』にライバル検事として初登場。以降、『逆転裁判3』の第5話「華麗なる逆転」に登場。『逆転裁判4』では従来の登場人物のほとんどが一新されたため登場していない。漫画版では第4話「逆転の予言書」、及び第7話「逆転力vs神通力」に登場。また、『逆転検事』でも登場した。

海外版の名前は "Franziska von Karma" 。北米版ではほとんどのキャラクターが、欧米風で響きの違う名前を与えられているが、その中で本来の"狩魔(かるま)"の音に近い状態で残っている。なお、北米版は物語の舞台がアメリカである為、ドイツに留学していたという設定になっている。"Franziska"もドイツ系女性名である。

『2』製作当初は登場予定は無く、引き続き御剣怜侍が検事役となる予定だった。しかし御剣の人気があまりに高く、「負け役」として使いづらくなったため代わりに登場することになった[1]

BGMは「大いなる復活」。

演じた声優・俳優

  • 諏訪部ゆかり(ゲーム『2』・『3』・『検事』)
    • 当時プロデューサーであった稲葉敦志の秘書。本人がシリーズのファンであり、「出して欲しい」と希望したとのこと。
  • 沢城みゆき(『検事』のプロモーション映像、ドラマCD『逆転検事2 〜宇宙からの逆転!?〜』)
  • 藤咲えり(舞台「逆転裁判2 蘇る真実、再び…」※役名:フランジスカ・ヴォン・カルマ)

注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


人物

家族構成

父親は伝説の検事・狩魔豪。父は『3』の時点で既に死亡。家庭をもった姉が一人いて、姪または甥(海外版では姪であることが確定)がいる。姉の飼い犬の名前は「リュウ」。同門下の御剣怜侍とは兄妹のように育ち[2]、狩魔冥は御剣のことを「弟のようなもの」と発言しているが、冥の方が7歳も年下である。

来歴

父親に師事し、アメリカで13歳で検事となる。法廷でのスタイルも父に酷似する。アメリカでは「カンペキな勝利」を続け、全ての裁判で有罪判決を勝ち取っている。

初登場の『2』では糸鋸から「二代目」と紹介される。父や兄弟子を敗北させた成歩堂龍一に対しては一方的な敵意を剥き出しにする。日本の法廷に戻ってきた理由を「復讐」と告げるが、それは成歩堂が父を敗北させたことに対するものではなく、ある別の理由による。『2』第4話での出来事から、エンディングにて一度は検事を辞める事を考えるも御剣怜侍に説得され再び検事を続けることを決意する。

後に『3』第5話にて、ある事情により御剣から協力するよう持ちかけられ、御剣を相手に再び日本の法廷に立つ。その後は再び日本を出国、検事として国際警察と共同で捜査活動を行っている(『逆転検事』)。

容姿

身長は162cmで、スリーサイズはB81/W58/H84。左目の目尻に泣きぼくろがある。父と同じく左の二の腕を右手で掴む癖がある。服装は御剣怜侍、狩魔豪にならってデザインは派手。股下の殆どない極短のミニスカートを着用。鞭を扱うためか、革の手袋をしている。13歳の時はムチは短めの乗馬用のものを使っていた。

性格

非常に攻撃的な性格で、気に入らない事があると手近にあるものを投げつける(証拠品、自分の持ち物など)、ムチでめった打ちにするなど傍若無人な振る舞いが多く、成歩堂、矢張、糸鋸がこの被害に遭う事が多い。証人、裁判長、裁判官にも容赦がないが、基本的に淑やかな女性に危害を加える事は少ない。『2』第3話では真宵に鞭を振るったことがある(真宵曰く「身を切るような鞭」)。一方で、自分を見下しながらも圧倒的な威圧感を持つゴドーに鞭を振るわないなど、やや小心者な一面もある。

天才を自称しプライドが高く自信過剰であるが、実は天才と呼ばれた父親や自分よりも優秀な御剣に対してコンプレックスを抱いている。特に御剣に対してはライバル心を剥き出しにしており、成歩堂に対する敵対心も、元を辿れば成歩堂が裁判で御剣に勝ったことに起因している。『2』のエンディングでの意外な表情はユーザーに大きな衝撃を与えた。 『3』に登場した際は性格がある程度丸くなったが、鞭を振り回す癖は変わっていない。『逆転検事』では証人や関係者の代わりに糸鋸や御剣を打つケースが増え、鞭は狩魔冥のトレードマークとして定着している。また『検事』以降では、非情な人物及び利己的な人物に対して強い不快感を示すなど、正義感を表す描写も増えている。

他人の事をフルネームで呼ぶ癖がある。例外は春美と毘忌尼の2人。しかし、自身がフルネームで呼ばれるのを嫌う。また、アメリカ暮らしが長いため日本での常識に関して誤った認識を持っている一面もある。

生活・仕事

普段はアメリカで検事をしている。

「狩魔はカンペキをもってよしとする」を信条に、証拠品のもみ消しや証言の握りつぶしを行う。カンペキな勝利に執着し、それゆえ半端な状態で有罪判決を出そうとした裁判長をさえぎり審理を続行させることも。しかしこの行為は結果的に裏目に出てしまうことが多い。

「逆転裁判3」以降は、「カンペキな勝利」ではなく「真実を求める」事を選んだ成歩堂及び御剣に触発された様であり、かつて見られた上記のような不正は一切行っておらず、あくまで事実関係に基づいた審議に徹している。それでもかなりの実力を窺わせており、御剣怜侍も彼女を一流の検事として見ているが、彼曰く「推理力は自分には一歩及ばない」とのこと。

彼女の実力を信頼して協力を依頼してきた人物に対しては強い敬意を示す一面もある。

関連人物

狩魔冥に対する呼称

一人称は「私」。ここではメインキャラクターから頻繁に呼ばれたものを記す。

  • 狩魔検事…法廷内での呼称。成歩堂龍一(『2』にて)・糸鋸刑事からもこう呼ばれる。
  • 狩魔冥…成歩堂龍一(『3』にて)から。狩魔冥本人はこの呼び名を激しく嫌がっている。
  • メイ…御剣怜侍、狩魔豪。
  • メイちゃん…矢張から。狩魔冥本人はこの呼び名を激しく嫌がっている。
  • かるま検事…真宵(『2』にて)。
  • 冥さん…真宵(『3』にて)。
  • かるま検事さん…春美。
  • アネさん…狼士龍から。実際は狼の方が年上である。
  • ムチのお姉さん…一条美雲から(『検事』にて)。
  • コムスメ…馬堂一徹から。
  • 狩魔さん…一条美雲から(『検事2』にて)。

脚注

  1. ^ 開発者コラム 第6回 メテオ兄弟より。
  2. ^ 『逆転検事』開発者インタビューより