清水寺 (大阪市)

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清水寺

玉出の滝
所在地 大阪府大阪市天王寺区伶人町5-8
位置 北緯34度39分18.65秒 東経135度30分41.1秒 / 北緯34.6551806度 東経135.511417度 / 34.6551806; 135.511417
山号 有栖山
宗派 和宗
本尊 十一面千手観世音菩薩
創建年 不詳
開基 不詳
正式名 有栖山 清光院 清水寺
別称 新清水寺
札所等 新西国三十三箇所客番
近畿三十六不動尊2番
摂津国八十八箇所26番
法人番号 4120005001325 ウィキデータを編集
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清水寺(きよみずでら)は、大阪市天王寺区伶人町(れいにんちょう)にある仏教寺院。宗派は天台系の和宗に属する。山号は有栖山であり、詳名は有栖山清光院清水寺(ありすさん せいこういん きよみずでら)である。和宗総本山四天王寺支院。宗教法人としては清光院で登録[1]されている。

大阪市内唯一の天然のである「玉出の滝」(たまでのたき)があることでも知られている。

京都清水寺を模して建立されたために、新清水寺(しんきよみずでら)とも呼ばれる。境内の西側の崖に柱を組み上げて作った舞台があり、京都の清水寺を彷彿とさせる。

歴史

創建の時期や事情については判然としない。もとは有栖寺(うすじ)と称していた。

寛永17年(1640年)に延海阿闍梨(えんかいあじゃり)により中興された。延海は観世音菩薩の御告げを受けて、京都の清水寺を模した舞台造の本堂を建立し、本尊として京都の清水寺から迎えた千手観音像(聖徳太子作の伝承をもつ)を安置した。当寺の境内は北・西・南の三方が崖になっており、往時は大坂の街や大阪湾を見渡す眺望の地であった。

境内

境内から通天閣を望む
  • 本尊 - 納経所の2階が仮本堂となっており、堂内には本尊として十一面千手観世音菩薩脇侍として阿弥陀如来像と勢至菩薩像を安置する。また、両界曼荼羅を奉安する。
  • 風天像 - 風天は仏法を守護する十二天の内の一つであ。風天は風気を司るとされ、悪気魔風を退散させて、衆生の身体に障りの無いように加護するとされている。そのため、船員・漁師・建築関係者・農家などの信仰を集めている。一般の家庭でも、風邪除(かぜよけ)を願い、また、感冒に罹患(りかん)した人々の信仰を集めている。
  • 地蔵菩薩像 - 境内墓地のはずれに安置。昔、毎夜、池の上に浮かび上がる霊木があり、その霊木から赤子の泣き声が聞こえるので、ある人が不思議に思い、これこそ衆生を加護するために出世した地蔵菩薩であるとして、その霊木に地蔵菩薩像を刻み、現在地に安置したと伝えられている。五疾平癒・除災招福の誓願があり、子供守護の利益があるとされ、信仰を集めている。
  • 玉出の滝(たまでのたき) - 境内南側の谷には大阪市内唯一の天然の滝である「玉出の滝」がある。四天王寺金堂地下にあると伝えられる青龍池から流れ出ているとされている白石玉出の霊水が300m離れた地下を流れて滝になっているという。聖徳太子御本願縁起に「青龍恒守護麗水東流号日白玉出水以慈悲心飲之為法楽」とあり、霊験があるとされていた。水量はわずかである。滝の奥にある石窟に石像の不動明王八大竜王神などを祀り、滝行場となっている。時折、滝に打たれてを行う人が見受けられる。石窟に安置している不動明王は観世音菩薩の化身とされる。なお、現在では、滝の水は衛生上の観点から飲用不可となっている。
  • 十三重石塔 - 鎌倉時代建立。

年中行事

  • 1月1日 午前1時 初護摩
  • 2月1日~2月2日 風邪除け風天尊祭
  • 3月彼岸 中日回向
  • 5月28日 不動尊の大祭
  • 8月13日 盂蘭盆墓供養供
  • 8月24日 地蔵盆
  • 9月彼岸 中日回向
  • 11月28日 不動尊の大祭
  • 毎月行事
    • 21日 先祖回向日(午前中)
    • 28日 不動尊祈祷日(午前10時30分・午後3時30分)

御詠歌

たふとしや 大江のきしの かんぜおん たきもたまでの なにかがやきて

札所

所在地

大阪市天王寺区伶人町5-8

脚注

外部リンク