洲埼型給油艦
洲埼型給油艦 | |
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艦級概観 | |
艦種 | 運送艦(給油艦) |
艦名 | 岬の名 |
前級 | - |
次級 | 足摺型給油艦 |
性能諸元 (計画竣工時) | |
排水量 | 基準:4,465トン |
全長 | 全長:108.50m 垂線間長:102.00m |
全幅 | 15.00m |
吃水 | 5.00m |
機関 | MAN式4号ディーゼル2基 2軸 4,500馬力 |
速力 | 16.0ノット |
航続距離 | 14ノットで4,000カイリ |
燃料搭載量 | 重油240トン |
乗員 | 161名 |
兵装 | 45口径十年式12cm高角砲 単装2門 25mm機銃 連装2基(竣工時には機銃増備がされていたと推測される) |
その他 | 軽質油積載量:1,080トン 補給用弾薬など440トン |
洲埼型給油艦(すのさきがたきゅうゆかん)は日本海軍の給油艦。空母への航空機用軽質油(ガソリン)補給艦。同型艦2隻。
概要
1939年(昭和14年)度のマル4計画で計画された航空母艦随伴用の4,000トン型給油艦(航空機用軽質油運搬艦・小)である。中型空母2隻に航空機用ガソリンを給油できる能力を持たせた。爆弾、魚雷、弾丸、糧食、真水も補給できた。当初計画では重油も補給できる予定だったが中止されその分ガソリン搭載量が増やされた。
前マスト後部甲板上に防舷物として使用する浮船を2個搭載し、その揚げ降ろしのために前マストも頑丈な3脚マストとして20トンの大型クレーンが装備された。また後マストには爆弾などの搭載のためのデリックが装備されている。
前述のマル4計画により「洲埼」1隻が建造され1943年(昭和18年)に竣工した。1940年(昭和15年)度のマル臨計画で4隻の追加建造が決定したが実際に竣工したのは「高崎」1隻のみで、残り3隻は建造中止となった。
竣工後は軽質油輸送に従事し、計画されていた機動部隊への随伴は最後まで無かった。
同型艦
- 洲埼(すのさき) II
- 1943年5月15日竣工(三菱横浜)。艦名は千葉県房総半島南西端にある洲埼による。1944年9月21日、マニラで入渠中に爆撃を受け火災発生。後に出渠し擱座放棄。
- 高崎(たかさき) III
- 1943年9月2日竣工(三菱横浜)。艦名は隠岐西ノ島の高崎鼻、もしくは対馬舟志湾の高崎鼻による[1]。1944年6月5日、ミンダナオ島西方のスル海で米潜水艦パファーの雷撃を受け戦没。
- 建造取り止めとなった3隻の予定艦名は234号艦が剣埼(つるぎざき)III、235号艦が神埼(こうさき)、236号艦が聖埼(ひじりざき)、もしくは豊埼(とよさき)となっていた[2]。
参考文献
- 片桐大自『聯合艦隊軍艦銘銘伝』(光人社、1993年) ISBN 4-7698-0386-9
- 雑誌「丸」編集部『写真 日本の軍艦 第13巻 小艦艇I』(光人社、1990年) ISBN 4-7698-0463-6
- 『世界の艦船 増刊第47集 日本海軍特務艦艇史』(海人社、1997年3月号増刊No522)
- 日本造船学会『昭和造船史 第1巻』(原書房、1981年)