末松安晴
末松 安晴(すえまつ やすはる、1932年(昭和7年)9月22日 - )は、日本の計算機科学者。工学博士。東京工業大学元学長[1]。同大名誉教授。国立情報学研究所顧問。岐阜県恵那郡坂下町(現中津川市)出身。中津川市名誉市民。
人物
光通信技術研究の第一人者、先駆者であり、1960年代より半導体レーザー、光ファイバーの研究を行なう。長波長単一モード光ファイバー伝送、半導体レーザ、光集積回路、光伝送路に関しての先駆的な研究を行い、これらの研究は、現在の高度情報化社会の発展に寄与したものといえる。
略歴(主なもの)
- 1951年(昭和26年) 岐阜県立中津高校卒業。
- 1955年(昭和30年) 東京工業大学理工学部電気工学コース卒業。
- 1960年(昭和35年) 東京工業大学大学院理工学研究科博士課程電気工学専攻修了。「ミリ波管の研究」 東京工業大学理工学部電気工学科助手に就任。
- 1961年(昭和36年) 東京工業大学理工学部電気工学科助教授に就任。
- 1967年(昭和42年) 文部省在外研究員として、アメリカオハイオ州立大学電子科学研究所に1年間赴任。
- 1973年(昭和48年) 東京工業大学工学部電子物理工学科教授に就任。
- 1979年(昭和54年) インドネシア大学客員教授(1989年まで)。
- 1986年(昭和61年) 東京工業大学工学部長に就任。
- 1988年(昭和63年) 日本放送協会放送技術研究所研究顧問(1992年まで)。
- 1989年(平成元年) 東京工業大学学長に就任。
- 1991年(平成3年) 中華人民共和国清華大学客座教授。
- 1993年(平成5年) 東京工業大学名誉教授となる。工学院大学特別専任教授(1995年まで)。
- 1994年(平成6年) 日本学術振興会監事となる(1995年まで)。
- 1995年(平成7年) 産業技術融合領域研究所所長に就任(1997年まで)。岐阜サイエンス・サマー・スクール校長。
- 1997年(平成9年) 高知工科大学学長に就任(2001年まで)。
- 1999年(平成11年) 東日本旅客鉄道社外取締役となる(2001年まで)。
- 2001年(平成13年) 国立情報学研究所所長に就任(2005年まで)。
- 2005年(平成17年) 国立情報学研究所顧問に就任(2009年まで)。
- 2011年(平成23年) 東京工業大学栄誉教授に就任。
学術賞
- 1983年 ワルデマー・ポールセン金メダル
- 1986年 デビット・サーノフ賞
- 1989年 東レ科学技術賞
- 1994年 ジョン・チンダル賞
- 1994年 C&C賞 C&C財団
- 1997年 エドワード・ライン基礎研究賞
- 2003年 IEEEジェームス・マリガンJr. エヂュケーション・メダル
- 2014年 日本国際賞
叙勲・栄誉
- 1983年 コミュニケーション功労者内閣総理大臣表彰
- 1996年 紫綬褒章
- 2003年 文化功労者
- 2005年 中津川市名誉市民
- 2006年 瑞宝重光章[1]
- 2014年 東海テレビ文化賞
- 2015年 文化勲章
主な著書
- 電磁気学 (末松安晴 共立出版 1971年)
- 光ファイバ通信入門 (末松安晴、伊賀健一 オーム社 1976年)
- 半導体レ-ザと光集積回路 (末松安晴編、共著 オーム社 1984年)
- 光デバイス (末松安晴 コロナ社 1986年)
脚注・出典
- ^ a b “芦田淳さんら4028人 秋の叙勲”. 共同通信 (2006年11月2日). 2013年2月16日閲覧。