明鐘岬
明鐘岬(みょうがねみさき)は千葉県の富津市と安房郡鋸南町の境にあり、鋸山が東京湾へ落ち込むところである。古来からこのあたりは街道の海沿いの難所として知られ、水戸黄門の『甲寅紀行』には「鋸山の出崎の小なる路を、岸に沿いて通る。...明金の内に八町許り難所あり。荷付馬通る事ならざる間、一町半あり。」という記述がある。 [1] 明治時代にトンネルが掘られ、現在は国道127号に、南方となる館山側から元名第二、潮噴、明鐘の三トンネルがある。元名第二トンネルは元々、北側から元名第一・第二と並ぶ二つの隧道だった。落石避けのロックシェッドを隧道間に建設したことにより、トンネル同士がつながったため、一つのトンネル扱いとなったようである。なぜ、「元名第二」の名の方を残したかは不明。[2]
車で国道の南から明鐘トンネルを抜けてすぐ左側(東京湾側)に小さな入口と駐車場があり、明鐘岬に簡単に寄ることができる。背後で鋸山が終わっているので、岬は比較的に平らな平凡な岩場の磯浜であるが、海釣り、シュノーケリング、磯遊びを楽しむことができ、眼前の浦賀水道を通る船舶を見たり、特に相模湾方面に沈む夕日の観賞には絶好である。