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日産・A型エンジン

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A型エンジンは、かつて日産自動車が製造していた直列4気筒OHVエンジンである。

概要

原型は1966年に初代サニー用のエンジンとして開発され、当初は3ベアリング式であったが、ほどなく5ベアリング式に改良された。カムシャフト搭載位置もハイマウントカムシャフトとされ、プッシュロッド短縮化が図られた。

構造自体はシンプルなターンフロー(カウンターフロー)式OHV機構ながら、コンパクトかつ低重心で軽量なうえ、かつ高回転まで軽快に吹け上がる特性を持ち、小型車用エンジンとして優れた性能を備えていた。サニーを中心とした日産の小型車用エンジンの主力として広範囲に用いられ、1980年代初頭まで排気量拡大の改良を受けながら大量に生産された。

1975年からは自動車排出ガス規制の強化に伴い、酸化触媒EGR等を主体としたNAPSの装備が実施された。1981年以降は日産・Z型エンジンからのEGR制御機構の技術移転も行われ、1990年代まで日産・サニートラックの主力エンジンとして生き残り続けた。

レーシング用チューニングを受けると、本来高回転に向かないはずのOHVエンジンでありながら、10,000rpmを許容するという驚異的なポテンシャルを発揮し、これを搭載したサニーB110は1970年代以降、長年にわたって日本国内のレースシーンで人気車種となっていた。

  • A10→988cc (内径×行程:73×59)
  • A12→1,171cc (内径×行程:73×70)
  • A13(1974)→1,288cc (内径×行程:73×77)アメリカ合衆国(USA)向けの輸出仕様
  • A14→1,397cc (内径×行程:76×77)
  • A13(1980)→1,270cc (内径×行程:76×70)
  • A12A→1,237cc (内径×行程:75×70)
  • A15→1,488cc (内径×行程:76×82)
    • 単位はすべてmm

A10

排気量988cc。このタイプのみ3ベアリング仕様であった。

搭載車種

A12

排気量1,171cc。

搭載車種

A12 シリーズ 2

排気量1,171cc。

搭載車種

A13(1974)

排気量1,288cc, アメリカ合衆国向け輸出仕様。

搭載車種

  • ダットサンサニー 1974 "B-210"(B210)

A14

排気量1,397cc。

搭載車種

A13 シリーズ 2

排気量1,270cc。

搭載車種

A12A

排気量1,237cc。

搭載車種

A15

排気量1,488cc。

搭載車種

関連項目