悪い種子
『悪い種子』(わるいたね、The Bad Seed)は、1954年にウィリアム・マーチが発表した小説。この小説を出版した1ヵ月後にマーチは死亡、マーチにとって最後の著作となった。1955年に全米図書賞小説部門を受賞、多大なる批評と商業的な成功を受け、その成功は死してもなお続いた。マックスウェル・アンダーソン(Maxwell Anderson)によってブロードウェイミュージカルに、そしてマーヴィン・ルロイ によって1956年に映画化された。 なお、マーヴィン・ルロイ版はアカデミー賞にノミネートされ、リメイクもされた。イーライ・ロス監督のリメイクも計画されたが、没になった。
あらすじ
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映画
1956年版
悪い種子(たね) | |
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THE BAD SEED | |
監督 | マーヴィン・ルロイ |
脚本 | ジョン・リー・メイヒン |
出演者 |
ナンシー・ケリー パティ・マコーマック ヘンリー・ジョーンズ |
音楽 | アレックス・ノース |
撮影 | ハル・ロッソン |
配給 | ワーナー・ブラザーズ |
公開 | 1957年4月 |
上映時間 | 130分 |
製作国 | |
言語 | 英語 |
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ブロードウェイ版をもとに、ジョン・リー・メイヒンが脚本を書き、マーヴィン・ルロイが監督した。ヘイズ・コードの関係で結末が変えられた。
キャスト
- クリスティーン・ペンマーク(母): ナンシー・ケリー
- ローダ・ペンマーク: パティ・マコーマック
- リロイ(アパート清掃員): ヘンリー・ジョーンズ
- デイグル夫人: アイリーン・ヘッカート
- モニカ(アパートの大家): イヴリン・ヴァーデン
- ケネス・ペンマーク(父): ウィリアム・ホッパー
※ローダ役のマコーマックをはじめ、六人のメインキャストがブロードウェイ版でも同じ役を演じている。
受賞・ノミネート
- 受賞
- ノミネート
- 第29回アカデミー賞 主演女優賞(ナンシー・ケリー)
- 第29回アカデミー賞 助演女優賞(パティ・マコーマック)
- 第29回アカデミー賞 助演女優賞(アイリーン・ヘッカート)
- 第29回アカデミー賞 撮影賞(ハル・ロッソン)
原作との違い
一連の出来事の後、クリスティーンはわが娘ローダの恐ろしい性質が、自分の持つ悪い血(種子)を受け継いだためだと考えるようになる。そして彼女に睡眠薬を大量に飲ませ、自分はピストルで心中を図る。それは共に失敗に終わるが、なお失意の中にある母をよそに、ローダは父の前で平然と笑顔を見せる。しかしその夜、ローダは嵐の中で家を出て、自分の不利になる証拠を始末しようとするさなか、とつぜん落雷を浴びて死んでしまう。その後エンドタイトルを前にメインキャストによる朗らかな様子のカーテンコールがあり、ローダは母にお尻を叩かれながら、コミカルで子供らしい笑顔を見せる。(本邦のテレビ初放映時は、これらの場面はカットされていた)
1985年版
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死の天使レイチェル | |
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THE BAD SEED | |
監督 | ポール・ウェンドコス |
脚本 | ジョージ・エクスタイン |
製作 | ジョージ・エクスタイン |
出演者 |
ブレア・ブラウン キャリー・ウェルズ デヴィッド・キャラダイン |
音楽 | ポール・チハラ |
上映時間 | 95分 |
ポール・ウェンドコスが1985年に、ルロイ版のリメイクを監督した。このテレビ映画の邦題は『死の天使レイチェル』。原作通りの結末を迎える。
キャスト
- ブレア・ブラウン
- キャリー・ウェルズ
- デヴィッド・キャラダイン
- リン・レッドグレーヴ
- リチャード・カイリー
- デヴィッド・オグデン・スタイアーズ
日本語版
- 翻訳:北村太郎
- ASIN: B000JB2DXC