延命院 (荒川区)

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延命院

延命院(えんめいいん)は、東京都荒川区西日暮里3-10-1にある日蓮宗の寺院。山号は宝珠山。本尊は大曼荼羅。旧本山は大本山妙顕寺。莚師法縁。

1648年慶安元年)日長の開山により創建され、江戸幕府旗本小堀政貞の生母で江戸幕府4代将軍徳川家綱乳母三沢局の帰依を得て堂宇が改修された。この寺にある七面大明神(七面天女)は、1650年慶安3年)に造られた。

文化財として東京都指定天然記念物の「延命院の大シイ」がある。

延命院事件

徳川家斉の時代、西の丸大奥の御中臈・梅村の部屋方であった「ころ」という奥女中が、大奥に入る以前から延命院の元歌舞伎役者の僧侶日潤と交際し、日潤が奥女中と密接な関係を作る手助けをした。

享和年間この寺に来山した日道は美貌の持ち主で幕府の奥女中らと関係を持ったことから寺社奉行脇坂安董に摘発され、1803年(享和3年)死罪に処せられた。日道は「日月享和政談」(河竹黙阿弥)での延命院「日当」のモデルとなった。「ころ」と日潤の関係も、のちに発覚して捕えられ、「ころ」は大奥を追われた。