口之島

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口之島
所在地 日本の旗 日本
所属諸島 トカラ列島
座標 北緯29度58分0秒 東経129度55分0秒 / 北緯29.96667度 東経129.91667度 / 29.96667; 129.91667
面積 13.33 km²
海岸線長 20.38 km
最高標高 628 m
最高峰 前岳
プロジェクト 地形
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トカラ列島(薩南諸島、中部)

口之島(くちのしま)は、トカラ列島に所属するで、鹿児島県鹿児島郡十島村大字である。トカラ列島の最も北に位置しており、十島村の玄関口にある。郵便番号は891-5101。人口は140人、世帯数は88世帯(2004年10月1日現在)[1]

地勢

  • 人口 ― 125人
  • 面積 ― 13.33km²
  • 周囲 ― 20.38km

歴史

口之島という地名は江戸期より見え、薩摩国川辺郡のうちであった。薩摩藩直轄地で郷には属さず、薩摩藩の船奉行の支配下に置かれていた。中之島宝島と同様に津口番所、異国船番所、異国船遠見番所が併置されており、鹿児島城下より派遣された在番と横目が常駐しその他郡司、島民から推挙された2名が島政を行った。「薩藩政要録」及び「要用集」によると、所惣高110石余とある。

1896年(明治29年)に川辺郡から大島郡に移管され、1908年(明治41年)に十島(じっとう)村の大字となり、第二次世界大戦終了後の1946年(昭和21年)にアメリカ合衆国臨時北部南西諸島政庁の施政下となった。1952年(昭和27年)にトカラ列島本土復帰するのに伴い、十島(としま)村が発足し、十島村の大字となった[2]

地域

施設

交通

鹿児島港南埠頭から十島村営フェリー「フェリーとしま」で連絡する。

火山

  • 島内の最高点は前岳の628mである。
  • 燃岳(もえだけ、標高425m)と前岳を中心とした火山島であり、両山の間には安山岩質の溶岩ドームも形成されている。
  • 有史以来、火山活動は記録されていないが、2001年以降からは島周辺で海域の変色域が見られるなど、僅かながら活動の萌芽が見受けられるようになった。

貴重種

日本最古の野生牛(純血種・口之島牛)が生存している。

また口之島固有種タモトユリは非常に優美なユリとして知られ、カサブランカなどの園芸品種の交配に用いられているが、乱獲されて一旦は野生絶滅した。その後に自生地由来株の植え戻しが行われており、現在は絶滅危惧IA類に指定されるとともに、地域住民の手で保全活動がされている。

脚注

  1. ^ 国勢調査でみる地区別人口・世帯数の推移 - 十島村HP 2010年11月21日閲覧。
  2. ^ 角川日本地名大辞典 46 鹿児島県』角川書店 p.257 - 258

外部リンク