伴宗
伴 宗（とも の むね、延暦11年（792年） - 斉衡2年1月28日（855年2月19日））は、平安時代前期の貴族。氏姓は伴良田連のち伴宿禰。官位は従五位下・大判事。
出自
伴良田氏（伴良田連）は、大伴氏の一族で讃岐国多度郡良田郷を発祥とする[1]
経歴
地方の出身であったが、若くして大学に入って明法道に専心し、律令を習読した。初め大宰明法博士に任ぜられ、承和8年（841年）右少史、承和11年（844年）右大史、承和12年（845年）左大史と太政官の史を歴任する。左大史在任中に発生した善愷訴訟事件では、善愷の訴状を違法に受理して、訴えられた登美直名を私曲して有罪にしたとして、正躬王ら5名の弁官は私罪に該当することから、弁官を解任の上で贖銅10斤を課すべき、との意見書を承和13年（846年）に提出している[2]。
承和14年（847年）外従五位下に叙せられる。嘉祥元年（848年）勘解由次官まもなく大判事に転任し、翌承和2年（849年）明法博士を兼ね、嘉祥3年（850年）従五位下に叙せられた。
斉衡2年（855年）1月28日卒去。享年64。最終官位は大判事兼明法博士備後介従五位下。[3]