九十九橋

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九十九橋
九十九橋(福井市)
基本情報
日本
所在地 福井市
交差物件 足羽川
建設 1986年
構造諸元
材料 鉄筋コンクリート
全長 144m
関連項目
橋の一覧 - 各国の橋 - 橋の形式
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九十九橋(つくもばし)は、福井県福井市足羽川下流部に架かる、福井県道6号福井四ヶ浦線上にある。現在の橋は1986年(昭和61年)に架け替えられたもの。福井市ではこの橋(あるいは足羽川)を境に橋北(きょうほく)、橋南(きょうなん)と分けられることもある。

2011年現在の九十九橋

  • 開通:1986年(昭和61年)
  • 右岸(北詰):福井県福井市中央3丁目、照手1丁目
  • 左岸(南詰):福井県福井市つくも1丁目、つくも2丁目
  • 全長:144 m
  • 車線数:4車線(北端部は北行に右折車線が増え計5車線)

歴史

『諸国名橋奇覧 ゑちぜんふくゐの橋』

明治以前

戦国期以来、福井城下の足羽川に唯一架かる橋であり、北半分が木造、南半分が石造りの橋で有名だった。北国街道の一部であった。 半石半木の構造になったのは、以下の何れかの経緯によるものと言われている。

防衛面での説
福井の城下町に近い北側を壊し易い木造にすることで、敵の侵入をしづらくするため、この構造を採用したと言う。また、後に架け直す際も容易であることから。
土木技術面での説
当時、足羽川は河川敷の北側を流れていたため、石造りにすると橋桁の数が多くなり、川の流れを妨げる虞があった。そこで、加工のしやすい木材で橋を架けることにより、橋桁の数を減らすべく、木造にしたとのこと。

なお、長さが88 (およそ160 m)であったことから米橋とも呼ばれていた。

明治以降

  • 1874年(明治7年)に半石半木としての最後の架け替えがあり、1909年(明治42年)木造トラス橋に架け替えられる。
  • 1933年(昭和8年)に鉄筋コンクリート橋になり、1986年(昭和61年)に現在の橋となる。
  • 右岸では、橋詰下流側に福井県里程原標、アプローチ途中西側の郵便局付近に「九十九橋の歴史」碑、アプローチ下の九十九橋北交差点南東角に「九十九『長寿』橋」という看板が建っている。

周辺

関連項目

参考文献

  • 福井県土木部計画課『福井の名橋九十九橋』福井県、1986年。 
  • 福井県土木部計画課、吉田純一「半石半木の奇橋、九十九橋」『福井県歴史の道調査報告書』 第6集、福井県教育委員会、2006年、135-145頁。