ランチドレッシング

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瓶入りのランチドレッシング

ランチドレッシング(英:Ranch dressing)は、サラダドレッシングの一種で、バターミルクサワークリームヨーグルトマヨネーズ、みじん切りにしたエシャロットガーリックパウダーその他の調味料や香辛料から作られる。レンチドレッシング(こちらのほうが原音には近い)と表記されることもある。

アメリカにおいては1992年以降イタリアンドレッシング(en:Italian dressing)をしのぎ最も販売数の多いドレッシングとなっている[1]。ディップ用ドレッシングとしても用いられる。

歴史

1954年にスティーブ・ヘンソンとガイル・ヘンソンがカリフォルニア州サンタバーバラに"Hidden Valley Ranch"という観光牧場を開いた。そこで二人はスティーブが発案したドレッシングを訪問客に提供した。これが人気を博したため持ち帰り用の瓶詰を販売し始めるとともに、工場を作ってマヨネーズとバターミルクに混ぜるためのランチ・シーズニングのパック詰めを売り始めた(このパック詰めは現在も売られている)。そして1972年にクロロックス(en:Clorox)がこのブランドを800万ドルで買収した[1]

クロロックスは利便性のために何回かドレッシングの改良を行っている。最初の改良では家庭でバターミルクの代わりにミルクを混ぜれば済むようにバターミルク香料を配合した[1]。また1983年には常温保存可能な瓶詰の製品を開発した。現在ではクロロックスの子会社"Hidden Valley Ranch Manufacturing LLC"はネバダ州リノイリノイ州のホイーリング(en:Wheeling, Illinois)にある二つの大工場でランチドレッシングのパック詰めと瓶詰を生産している[2]

さらに1980年代には、1987年のCool Ranch Doritosを皮切りに人気のあるスナックフードの味付けとしてランチが用いられ、1994年のHidden Valley Ranch Wavy Lay'sに採用された[1]

普及

ランチドレッシングは、一般的なディップ用ソースとなっており、ブロッコリーやニンジンなどの温野菜や、チップス、フレンチフライ、チキンフライなどの揚げ物用、その他の料理用ソースとして用いられる。ランチドレッシングは、Hidden Valley以外にも、Ken's、Kraft、Marie's、 Newman's Own、Wish-Boneなど、多くの食品メーカーから売り出されている[3]

成分

ランチドレッシングは脂肪分が高いことで知られる。小さじ2杯分で145kcal(608kJ)、15gの脂肪を含む。カロリーの94%が脂肪に由来する[4]

脚注

  1. ^ a b c d Slate magazine Ranch Dressing. Why do Americans love it so much? - August 5, 2005
  2. ^ Brown, Gerald, et. al. "Optimizing Plant-Line Schedules and an Application at Hidden Valley Manufacturing Company."
  3. ^ Calorie counter - ranch dressing
  4. ^ Salad dressing, ranch dressing, commercial, regular” (英語). National Nutrient Database for Standard Reference. アメリカ合衆国農務省. 2009年9月2日閲覧。

外部リンク