パイロットウイングス64

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パイロットウイングス64
ジャンル フライトシミュレータ
対応機種 NINTENDO64
開発元 Paradigm Entertainment
発売元 任天堂
人数 1人
メディア カートリッジ
発売日 日本の旗 1996年6月23日
アメリカ合衆国の旗 1996年9月29日
欧州連合の旗 1997年3月1日
対象年齢 ESRB:E
売上本数 日本の旗 約30万本
アメリカ合衆国の旗 約56万本
欧州連合の旗 約26万本
世界 約112万本
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パイロットウイングス64』は、1996年6月23日に任天堂から発売された、NINTENDO64用ソフト。開発はParadigm Entertainmentが担当。

本作はNINTENDO64と同時に発売されたローンチソフト3本の内の一つに当たる。

概要

本作は『パイロットウイングス』の続編であり、空を飛行して課題をクリアするという点で同じである。パイロットとして男女ごとに3名ずつに分かれたキャラクターを選択できる。

地形やキャラクターが3Dになったことで、進行角度の微調整や視点の変更が可能になり、より奥行きが広くなっている。地形との接触が明確になったことで、課題得点に着地衝撃が追加されている。

競技も多彩になり、従来のリング潜りのほか、バルーン割りや写真撮影(ハングライダー)、ターゲット破壊(ジャイロコプター)等が登場している。

搭乗可能な乗り物は、前作からはロケットベルトハンググライダーが引き続き登場し、本作からジャイロコプターが登場している。この3つの乗り物を基本競技とし、機種別の難易度であるビギナークラス、A証クラス、B証クラス、P証クラスの4つのクラスごとに用意されたタスク(課題)をクリアしていくことがゲームの目的である。

最初は全機種ビギナークラスのみが選択可能で、機種別クラスのタスクの合計点が該当するクラスに設定された目標点に達することで、達成した機種の次のクラスが選択できるようになる。目標点ごとに、ブロンズバッチ、シルバーバッチ、ゴールドバッチが授与される。また、ビギナーを除くクラス別の全機種で好成績を達成することで、特殊競技として、人間大砲のキャノンボール、スカイダイビング、高く跳ね上がる靴で移動するジャンブルホッパーに挑戦することができる。他にも、競技とは別に、一定の条件によって鳥人間となって飛行することができるバードマンがある。

タクスに挑戦せずに、より広くなった舞台をじっくり飛行する箱庭的な要素もある。また、各マップには小ネタ的な要素がいくつも存在し、それを探しだすのも本作の醍醐味である。

競技と操作機種の説明

競技に設定された目的をこなし、最終的に着陸地点に着地するまでが競技となる(ロケットベルトは、着地地点が設定されていない競技も存在する)。

各競技は加点形式で評点される。競技に設定された目的に関する点と、着地地点への着地精度、着地衝撃、計100点で、競技によって各得点の最大値が異なる(着地地点がない競技は、着地地点に関する評点は設定されない)。

メインゲームの機種

メインとなる3機種の競技は、その機種に合った競技内容が複数設定されているが、3機種ともリング潜りが共通して登場する。

ハンググライダー
前作から登場している機種。空中を滑空して飛行する。自力で推力を発生させられないため、高度を維持・上昇しようとすると速度が下がり、逆に速度を維持・上昇しようとすると高度を下げることになる。この機種の競技の場合、マップの各所に円柱状のサーマル(上昇気流)が点在されており、この中に入ることで速度を維持したまま高度を上昇することが可能。サーマルの高さによって上昇できる高度には限界がある。ちなみにサーマルには上限と下限が存在し、サーマルの上や下を飛行している場合には当然ながら上昇できない。
Aボタンを押すと着地態勢に入る。この状態だと速度が下がるためエアブレーキにもなる。着地の際、速度が速すぎたり、進入角度が深すぎる場合、着地に失敗する。
Zボタンで写真を取ることが可能。写真は6枚まで撮ることができ、フライト後に撮った写真の一覧を見ることができる。この写真撮りも、競技の一部に入る。
ボタンによる推力の調整がいらず、また、その気になればサーマルを利用して飛行し続けることができるため、ゆったりとしたフライトを楽しめる。それを考慮してか、写真撮影のタスクではタスクと無関係な場所にもサーマルが点在している。なお、この機種でのスタート地点は、あらかじめ空中からのスタートと、高台から助走して滑空するスタートに分かれる。
ロケットベルト
前作から登場している機種。左右に炎を噴射する機械が一基ずつ設置されている乗り物で、燃料を消費する。A・Bボタンで強弱の噴射。Zボタンで急停止し、その場で高度を維持する。ただし、急停止は、最も燃料を多く消費するため長時間の多用はできない。
上昇や前後移動、旋回が直観的な小回りが利く機種で、どこでも自由に着陸できる事が特徴。ちなみに、Rボタンを押すと、水平視点と垂直視点に即座に切り替わる(他の機種は主観視点との切り替え)。
ジャイロコプター
前作の軽飛行機の代わりに登場した機種。機体後部のプロペラを推力として、機体上部のプロペラを空力によって動かし浮力とするオートジャイロで、燃料を消費する。A・Bボタンで加速と減速(ブレーキ)、Zボタンでミサイルを発射する。
燃料の消費量と比較して、速度を大きく出すことができるためマップを一回りするのに向いている。
競技過程は、競技の初めに滑走路から離陸し、競技目的を達成した後に指定された滑走路の中央へ着陸する手順になる。ハンググライダー同様、速度が速すぎると滑走路をオーバーランし、進入角度が深すぎると着地衝撃が発生し減点されるか、そのまま衝撃で吹き飛んで着地失敗になる。なお、速度がゼロになってもオートローテーションによりゆっくりと下降するようになっている。
一応滑走路以外にも着陸できるようになっているが、滑走中にバランスを崩すと吹き飛び、競技が中断される。

エクストラゲームの機種

メインゲームを高得点でクリアすると解放される種目で、3種類・3レベルある。タクスA証でキャノンボール、B証でスカイダイビング、P証でジャンブルホッパーが解放される。

キャノンボール
人間大砲になって選択キャラを的に当てるゲーム。左右に往復する発射パワーと斜角を設定できる。4ターゲットあり、1ターゲットごとに3回まで挑戦可能。1ターゲットごとの的の最大得点は25点で、4ターゲットで計100点として計算される。
なお、ターゲットとなる的以外にも、当たれば得点対象になるものが存在する。
スカイダイビング
空中を降下しフォーメーションを組むパートと、着地地点に着陸するパートに分かれている。フォーメーションパートでは、特定高度に達するまでに仲間とフォーメーションを組むため所定の位置に移動することが目的。着陸パートでは着地地点に向かって移動しパラシュートで降下するというもの。フォーメーションの成功回数と着地精度・着地衝撃が評点になる。
ジャンブルホッパー
飛び跳ねる靴をつけて目的地へ移動する競技。着地時にAボタンを押す時間と、3Dスティックの傾け具合によって跳躍時の飛距離が変わる。また、ボタンの組み合わせによって回転ジャンプする事もできる。評点は目的地に到着するまでのタイムで評価される。着水しても競技失敗にはならないが、1回ごとに評点が減点される。

バードマン

タクスごとで高得点を取ると選択できるようになる自由飛行。マップに存在する「バードスター」という黄色い星に接触した場合も、競技を放棄してバードマンになることができる。 メニューで選択した場合は、飛行する時間帯・天候を、各島につき4種類から選択することができる。 バードスターを取得した場合はその時点での天候でバードマンが始まる(例えばホリディアイランドを夜にした状態でバードスターを取得すると、夜のホリディアイランドでのバードマンになる)。

Aボタンで水平に羽ばたいて飛行態勢に入り、Bボタンで垂直に羽ばたき着地態勢に入る。水平飛行状態で降下するとウイングスーツのような滑空態勢に入る。Zボタンで写真撮影が可能(但し、バードスターでバードマンになった場合は、写真撮影は出来ない)。

プレイする舞台

ホリディアイランド
遊園地や大きな城がある小さな島。メインゲーム全機種のビギナークラスの舞台となる。基本的にリング潜りの1競技のみで昼間での競技となるが、特殊な行動をとると夜間飛行が可能になる。
エバーフロスト島
名前の通り、雪が積もっている寒冷地の島。大きな雪山が反り立っており、石油が採掘されている。本島のそばには小さな島がある。競技によっては吹雪の中で挑戦することになる。タスクには関係無いが、滝を遡って行くと氷の洞窟があり、最深部には……
クレッセン島
島が三日月の形になっており、湾には小さな孤島が存在する。湾岸の中央は観光ビーチとなっている。外洋に面した側には原住民(?)の村や、遺跡のような建物と教会がある小さな町も。山中には鍾乳洞の洞窟の通路がある。
リトルステイツ
アメリカ合衆国の形をした大きな1つの島。テーマとした形の通り、NASAのようなスペースシャトル発射台や、ゴールデンゲートブリッジのような橋、グランドキャニオンのような谷、マリオの顔の彫刻がほられているラシュモア山国立記念公園のような所など(マリオの顔の彫刻に衝突するとワリオの顔の彫刻になる)、アメリカ合衆国の都市と象徴的なものが多数が見られる。島のどこかにガソリンスタンドがあり、燃料を補給することができる。広大な島だが、2箇所にワープゾーンがあり、それらを利用すると遊覧飛行が楽になることだろう。

目標物

黄リング
メインゲームのどの機種でも登場する、もっともオーソドックスなリング。
赤リング
黄リングよりも得点が高いボーナスリング。
青リング
得点は黄リングと同じだが、こちらは通過する順番が決まっており、一度逃すとほぼ取り返しが付かなくなってしまう。
白リング
通過する順番が決まっているタイプのボーナスリング。
タイムリング
普段は回転しない黄リングだが、特定のリングを通過すると一定時間このタイムリングに変化し、この状態で通過すると普通のリングよりも高い得点が得られる。
ゴールリング
これを通過するとタスククリアになる。ゲーム全体を通して1つしか出現しない。
バルーン
オレンジ色の風船。ロケットベルトで体当たりして割る。これもゲーム全体で1つしか出現しない。
ビッグバルーン
青色の風船。勢いを付けないと割ることができず、割った後も5つのリトルバルーン(オレンジ色)に分裂して跳ね回るので厄介。
バウンドボール
ロケットベルトで押して運ぶ緑色のボール。
フローティングパッド
空中に浮いている小さな台。ロケットベルトで着陸すると少しだけ燃料が補給される。クリアする順番が決まっている。
ミサイルターゲット
ジャイロコプターのミサイルで狙う的。A証では常にこちらを向いているが、B証では横を向いていることも。体当たりでは破壊できず、逆にこちらが墜落してしまう。
ターゲットバルーン
こちらはミサイルターゲットと違ってバルーンなので、ミサイル・体当たりのどちらでも破壊可能。
キャノンターゲット
キャノンボールで狙う的。中心に近いほど高得点で、最高25点。
メカホーク
謎の科学者が作ったというロボット。ホークと何か関係があるのかは不明。唯一の「反撃」してくる目標物でもある。ちなみに泳ぎが上手い。
ゴールエリア
青と緑のものはバウンドボールのゴール。上限が決まっていることに注意。赤と白のものはジャンブルホッパーのゴール。この中の地面に着地することでタスククリアとなる。
ランドポイント
ロケットベルト・ハンググライダー・スカイダイビングの着陸地点。中心に高いほど高得点。
滑走路
ジャイロコプターのスタート・ゴール地点。スタートとゴールが別の滑走路になるケースも。

関連項目

外部リンク

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