ナミタロウ
ナミタロウ(浪太郎)は、新潟県糸魚川市の高浪の池に生息していると言われる伝説の巨大魚である。
概要
ナミタロウは体長が2メートルから3.6メートル(場合によっては4メートルから5メートル)あると言われている。生息地とされる高浪の池はカルデラ地形の東端にある標高540mに位置している池で、外周1キロ、最大水深13メートルほどしかない。しかし、そこには複数の巨大魚が存在する可能性もあるという[1]。
なお、地元においてナミタロウは「翠(みどり)」の愛称でも親しまれており、池畔には巨大魚をかたどったモニュメントが屹立している[2]。
目撃情報
1960年代から高浪の池の管理人が巨大魚を目撃していた。1983年に水面を波立たせながら泳ぐ姿を目撃した際には、巨大化した鯉であるとの証言を行った。1987年には釣りをしていた観光客らによって、体長2~3メートルほどの巨大魚が相次いで目撃されて話題になった。この時池の管理人は「この夏は池の水位が下がったので目撃者が増えたのでしょう。これまでは殆ど信じてもらえなかったけれど、今度こそ本当と分かったはず」と語っている[3][4]。
また、かつて村おこしの一環として開催された「巨大魚フェスティバル」では、ナミタロウの写真に30万円の懸賞金がかけられて、巨大な背ビレが水面から出てきたところを撮影された。さらには巨大魚のものと思われる直径15cm程のウロコが池畔に展示されていたこともあった[1]。
正体
150年ほど前に地元の若い衆が高浪の池に鯉を放流したという。地元では体長3メートルほどある鯉こそが池の主だとの言い伝えが残っている。また、巨大魚を度々目撃している高浪の池の管理人の話から、その正体は巨大化した鯉ではないかとも見られている。一方で、戦時中に食料として配分されたソウギョもしくはそれに混入したハクレン、コクレン、アオウオの中国四大家魚のいずれかが巨大化したものはないかとの推察もなされている。但し、実際にその正体が何であるかは今だ定かではない。高浪の池の底には水草が生い茂っていることから、本格的に調査するのは難しく、糸魚川市側も調査には消極的だという[3][4]。