ティルトローター
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![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/3/34/Aircraft_VJ101C_RH.jpg/300px-Aircraft_VJ101C_RH.jpg)
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/6/6f/XV-15_takeoff.jpg/220px-XV-15_takeoff.jpg)
ティルトローター (tilt-rotor, tiltrotor) とは、垂直(短距離)離着陸のための手法のひとつで、ローター(プロペラに似た回転翼)を、機体に対して傾ける(ティルトする)こと。翼ごと傾けるタイプの機体はティルトウィングと言う。
構造
ティルトローターを装備した航空機(ティルトローター機)は、外見はプロペラ機に似ているが、ローターの角度を変えることでヘリコプターのように垂直上昇ができる。上昇後はローター軸を前方に向けて普通のターボプロップ機として飛行する。このホバリング(空中静止状態)から水平飛行への遷移時の姿勢制御が難しいようであるが、2005年現在それを理由とする墜落事故はV-22では起きておらず、現状ではさほど問題とはなっていない。
発動機を機体内に装備し、推進軸の方向のみを変更する方法もあり、このほうが運用コストが下がるという利点があるが、現在実用化されているのは翼端のエンジンをナセル(容器)ごと回転させる方式が主流である。一方、前述の利点があるためにベル イーグル・アイのように胴体内にエンジンを収めて伝達軸で翼端のプロペラを回転する機種もある。
両端にエンジンを装備している機種でも片方のエンジンが停止した場合に備えて主翼内に左右のプロペラに動力を伝達する為の伝達軸がある。
ヘリコプターに比べて最高速度が大きく航続距離が長い、固定翼機と比べて短い滑走路で離着陸可能などの利点がある。
飛行中のターボシャフトエンジンの停止は致命的なので運用実績のある信頼性の高いエンジンが使用される傾向にある。
歴史
1994年、軍用のV-22「オスプレイ」が生産を認められ、2005年9月19日にアメリカ空軍への引渡しが開始されており、民間用ではBA609(en:BA609)が開発中である。
2006年11月18日にアメリカ空軍へオスプレイが9機が引き渡された。実験目的ではなく、実戦を想定している部隊に対して配備されるのはこれが最初である。
現在、FAAはV-22やBA609などのティルトローター機を対象とした「Powered Lift」という新しいカテゴリーのライセンスを設置している[1]。
ティルトローター機の一覧
- 1930年 - George Lehbergerの特許
- 1938年 - Baynes Heliplane
- 194_年 - Focke-Achgelis Fa 269
- 1950年 - HavillとPlattの特許 2,702,168
- 1955年 - ベル XV-3
- 1957年 - Doak VZ-4
- 1963年 - カーチス-ライト X-19
- 1963年 - EWR VJ 101
- 1966年 - ベル X-22
- 1967年 - アエロスパシアル N500
- 1977年 - ベル XV-15
- 1989年 - V-22 オスプレイ
- 1998年 - ベル イーグル・アイ
- 2003年 - ベル/アグスタ BA609
- 2010年 - IAI パンサー
関連項目