コンテンツにスキップ

タカネヒカゲ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。なびお (会話 | 投稿記録) による 2012年4月27日 (金) 04:29個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (ISBN)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

タカネヒカゲ
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
: 鱗翅目 Lepidoptera
上科 : アゲハチョウ上科 Papilionoidea
: タテハチョウ科 Nymphalidae
亜科 : ジャノメチョウ亜科 Satyrinae
: Oeneis
: タカネヒカゲ O. norna
学名
Oeneis norna
(Thunberg)
和名
タカネヒカゲ(高嶺日陰)
英名
The Asamana Arctic
下位分類群
  • O. n. asamana(Matsumura)
    (北アルプス亜種)
  • O. n. sugitanii(Shirozu)
    (八ヶ岳亜種)

タカネヒカゲ(高嶺日陰 Oeneis norna)は、チョウタテハチョウ科ジャノメチョウ亜科に属するチョウの一つ。

概要

環境省指定絶滅危惧種。北アルプス八ヶ岳およびその周辺の高山帯にのみ分布する。翅表はベージュ色、翅裏は濃い茶色の草ずり模様で静止すると風景にまぎれる。ジャノメチョウ科特有の蛇の目紋は前翅に2個・後翅に1個と少なくまた不明瞭。あまり長くは飛ばず、岩の上などで体を横に倒し日光浴をする姿が観察される。訪花習性あり。

成虫になるまで足掛け3年かかる。越態は第一冬が2齢もしくは3齢幼虫、第二冬は5齢幼虫。食草はカヤツリグサ科イワスゲヒメスゲなど。成虫は7~8月にのみ発生する。

故・田淵行男氏は本種をハイマツ仙人と呼んでいた。

分布

国内では北アルプス八ヶ岳にのみ生息する。北アルプス亜種は環境省指定 絶滅危惧Ⅱ類、八ヶ岳亜種は同Ⅰ類に指定されている。

国外ではスカンディナヴィア半島北部・シベリアなど、北極を囲む寒冷地(周極要素)。

関連項目

参考文献

  • 牧林功解説 『日本の蝶』成美堂出版、1994年、ISBN 4-415-08045-6
  • 日本環境動物昆虫学会編『チョウの調べ方』文教出版、1998年、ISBN 4-938489-11-2