シスターズ・オブ・マーシー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。ZéroBot (会話 | 投稿記録) による 2012年4月30日 (月) 17:52個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (r2.7.1) (ロボットによる 追加: ko:시스터즈 오브 머시)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

シスターズ・オブ・マーシー
The Sisters of Mercy
アンドリュー・エルドリッチ 2008年、モスクワでのライブ
基本情報
出身地 イングランドの旗 イングランド リーズ
ジャンル ゴシック・ロック
ポスト・パンク
ニュー・ウェイヴ
活動期間 1980年 - 1985
1987 - 現在
レーベル Merciful Release
Elektra Records
公式サイト http://www.thesistersofmercy.com TheSistersofMercy.com/

シスターズ・オブ・マーシー(The Sisters of Mercy)は、イングランドリーズにて、アンドリュー・エルドリッチを中心として結成されたロックバンドである。 ニュー・ウェイヴから派生する形で80年代初頭に隆盛をみたゴシック・ロックの大家であり、バウハウスザ・キュアーなどと並び「ゴス」を代表するバンドである。 シスターズ・オブ・マーシーはこれまで3枚のオリジナルアルバムを発表しているが、その都度バンドは解散時期を挟んでアルバム毎にメンバーチェンジを繰り返しており、唯一のオリジナルメンバーであるエルドリッチが全権を掌握する実質ソロ・プロジェクトに近い体制で活動してきた。

バンド名はレナード・コーエンの同名楽曲に由来するといわれている。

経歴

第1期(1979-1985)

最初期はエルドリッチとギタリストのゲイリー・マークスの2人がバンドメンバーであり、エイドリッチがヴォーカルとドラムを兼任する形で2枚のシングルをレコーディングしている。その後、エイドリッチが正式メンバーとして「ドクター・アバランシュ(Doktor Avalanche)」と名付けたドラムマシンにビートを任せることでドラムレスの形態を取り、元デッド・オア・アライヴのウェイン・ハッセイがギター、ベースにグレッグ・アダムスを加えた4人(と1台)組としてデビューアルバム『マーシーの合言葉』を発表。無機質なビートとメロディアスな旋律に陰鬱なヴォーカルが乗ったこのアルバムはゴシック・ロック~ポジティブ・パンクに名高い名盤とされる。しかしその直後、独裁的にイニシアティヴを発揮するエイドリッチと他の3人の関係が悪化しバンドは分裂。来日公演を目前に控えた85年7月に解散を発表した。バンドを脱退したウェイン・ハッセイとグレッグ・アダムスは揃ってザ・ミッションを、ゲイリー・マークスはゴースト・ダンスというそれぞれが新たなゴシックロックのバンドを結成しエイドリッチの下を去った。

第2期(1986-1989)

その後、エルドリッチも新バンドとして「シスターフッド(THE SISTERHOOD)」を立ち上げたもののすぐにその活動を収め、1987年に元ガン・クラブザ・ダムドのデイヴ・ヴァニアンの妻であるパトリシア・モリスンを迎え入れてシスターズを再結成。ジム・スタインマンなどをプロデューサーに起用した2ndアルバム『フラッドランド』は、それまでのギター基調の音作りからキーボードと女性コーラスを効果的に取り入れた荘厳なゴシックサウンドを構築したことで絶賛を受け、商業的にもゴールド・ディスクを獲得し、バンドは商評ともに大きな成功を掴んだ。

第3期(1989-1997)

初期のメンバーと同様に、エルドリッチとの確執からモリスンもすぐにバンドを去ると、今度は元ジェネレーションXのベーシストでジグ・ジグ・スパトニックトニー・ジェイムス、元オール・アバウト・イヴのティム・ブリチェノらを新たに加え、1990年に3rdアルバム『ヴィジョン・シング』を制作。前作に引き続きジム・スタインマンがプロデュースを担当しつつ、一部にヘヴィ・メタルを数多く手掛けるクリス・タンガリーディスもプロデューサーに起用し、またマギー・ライリーを客演に迎えてたハードロック路線を提示した。 このアルバム発表に伴う北米ツアーでは、ヒップホップ・グループであるパブリック・エナミーとの共演が企画されたり、ビッグ・オーディオ・ダイナマイトのダン・ドノヴァンもこの時期に一時的に加入している。

その後は、サラ・ブライトマンなどの楽曲リミックスを手掛けたり、セックス・ピストルズの再結成ツアーのサポートを務めたりなど、散発的な活動に終始。その間90年代を通じてメンバーは常に流動を繰り返した。

現在(1998-現在)

93年の『ヴィジョン・シング』ツアー終了と共に、本格的なバンド活動は停止状態にあったが、1996年ごろからライブ活動が再開され、小規模ながら2004年まで毎年ツアーも行われている。2006年にはオリジナルアルバム3作がリマスターされ、単発シングル、EP含むベストアルバムとB面集も再発された。 2011年には結成30周年を記念した世界ツアーが行われ、その一環で、過去2度直前キャンセルとなっていた初来日がフジロック・フェスティバルへの出演で実現している。

メンバー

現メンバー

ディスコグラフィ

オリジナル・アルバム

  • マーシーの合言葉 (First and Last and Always) - 1985年
  • フラッドランド (Floodland) - 1987年
  • ヴィジョン・シング (Vision Thing) - 1990年

編集盤

  • サム・ガールズ・ワンダー・バイ・ミステイク (Some Girls Wander by Mistake) - 1992年…B面集
  • グレイテスト・ヒッツ (A Slight Case of Overbombing: Greatest Hits Vol.1) - 1993年…ベスト盤

外部リンク

Template:Link GA