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サイファー (航空機)

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飛行中のサイファー

サイファー(Cypher)はアメリカ合衆国シコルスキー社が開発した無人航空機回転翼機であり、本体はダクテッド・ファンで構成されているという特異な機体である。1990年代に技術デモンストレーターとして運用された。

概要

シコルスキー社が軍民双方の需要に向けての技術デモンストレーターとして製作したものである。軍事目的には偵察・戦場監視、民需目的には警備・災害監視などの目的が考えられた。

機体は直径1.8mの円盤である。機体中央部に二重反転のダクテッド・ファンが設置され、周囲を覆うリング状のシュラウドが目立つ構成をしている。垂直離着陸が可能であり、シュラウド下部に簡易な形状の降着装置がある。離着陸時および水平飛行時とも、ローター面を地面と平行した状態で飛行を行う。ペイロードは最大で約23kgあり、機体の上に光学センサーなどを搭載する構造となっている。飛行制御はフライ・バイ・ワイヤであり、ディファレンシャルGPSによってナビゲートされる。

初飛行は1992年4月であり、1997年までに試験飛行や技術展示飛行が行われた。発展型のサイファーIIも開発中である。

要目

  • 直径:1.88m
  • 全高:0.61m
  • エンジン:UEL AR-801Wankelロータリーエンジン(50馬力)
  • ローター直径:1.22m
  • 自重:120kg
  • ペイロード:23kg
  • 上昇限度:8,000ft
  • 航続時間:3時間
  • 最大速度:100km/h
  • 航続距離:90-125km

登場作品