ケスナヅル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Tengo las llaves (会話 | 投稿記録) による 2016年10月25日 (火) 11:07個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎参考文献: +link)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

ケスナヅル
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: クスノキ目 Laurales
: クスノキ科 Lauraceae
: スナヅル属 Cassytha
: ケスナヅル C. pubescens
学名
Cassytha pubescens R. Brown
和名
ケスナヅル

ケスナヅル(毛砂蔓、Cassytha pubescensシノニムCassytha filiflormis var. duipraticola)とは、クスノキ科スナヅル属つる性寄生植物

概要

日本では、沖縄諸島沖縄島伊平屋島伊是名島)に、日本国外ではオーストラリアに分布する。日当りのよい低木林等で、オオマツバシバシバニッケイ等に寄生する。

つる性寄生植物で、長さ3~5m。は直径1mm程度で、匍匐し、その名の通り褐色の毛を持つ。は鱗片葉で目立たない。穂状花序で、長さ1cmの花序の先に2~5個付ける。果実は、球形、直径5mm。

近縁種

日本には、同属に、ケスナヅルを含めて3種(2種3変種とする説もある。)が生育する。スナヅルは、ケスナヅルの基変種で、茎が太さ1~2mm、無毛で、色は緑色をしている。また、イトスナヅルはケスナヅルよりも細く、茎は直径0.3~0.5mm、無毛で、色は赤黄色である。沖縄県伊是名島ではこの3(変)種が、1つの島に分布している。

保護上の位置づけ

絶滅危惧II類 (VU)環境省レッドリスト

生育地である下記の地方公共団体が作成したレッドデータブックに掲載されている。

参考文献

  • 沖縄県文化環境部自然保護課編 『改訂・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物(菌類編・植物編)-レッドデータおきなわ-』、2006年。
  • 環境省自然環境局野生生物課編 『改訂・日本の絶滅のおそれのある野生生物植物I』 財団法人自然環境研究センター、2000年。
  • 島袋敬一編著 『琉球列島維管束植物集覧』 九州大学出版会、1997年。
  • 初島住彦天野鉄夫 『増補訂正 琉球植物目録』 沖縄生物学会、1994年。

外部リンク