クラップフェンの森で

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

2022年6月23日 (木) 07:12; Anakabot (会話 | 投稿記録) による版 (Bot作業依頼#Cite bookの更新に伴う修正)(日時は個人設定で未設定ならUTC

(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
『クラップフェンの森で』
ドイツ語: Im Krapfenwald'l
ピアノ譜の表紙(C.A.シュピーナ社出版)
ジャンル ポルカ
作曲者 ヨハン・シュトラウス2世
作品番号 op.336
初演 1869年

クラップフェンの森で』(クラップフェンのもりで、ドイツ語: Im Krapfenwald'l作品336は、ヨハン・シュトラウス2世が作曲したフランスポルカ。作曲者の著名なポルカ・フランセーズ[1]

楽曲解説[編集]

1856年、シュトラウス2世はロシア帝国の鉄道会社と契約を結び、毎年夏のシーズンにはパヴロフスクの駅舎で演奏会を指揮するようになった。シュトラウス2世は一年のうちの半分をパヴロフスクで過ごすようになったため、ロシアで作曲された楽曲も多数存在する。1869年に発表されたこの『クラップフェンの森で』もそういった曲のひとつであり、オリジナルの曲名は『パヴロフスクの森でロシア語: Im Pawlowsk Walde)』であった[1]。現在の曲名は、ウィーン向けに差し替えられたものである。

森に棲む鳥の表現として、演奏に鳥笛が用いられる。

ちなみに、作曲者の父ヨハン・シュトラウス1世も、非常によく似た邦題のワルツ『クラップフェンの森』(作品12)を1828年に作曲している[2]。 こちらの原題は「Krapfen-Waldel」である[2]

ニューイヤーコンサート[編集]

ウィーンフィル・ニューイヤーコンサートへの登場は以下の通りである。

出典[編集]

  1. ^ a b 加藤(2003) p.122
  2. ^ a b 井上(2009) p.285

参考文献[編集]

  • 加藤雅彦『ウィンナ・ワルツ:ハプスブルク帝国の遺産』日本放送出版協会NHKブックス〉、2003年12月20日。ISBN 4-14-001985-9 
  • 井上和男『クラシック音楽作品名辞典<第3版>』三省堂、2009年(平成21年)。ISBN 978-4-385-13549-6 

外部リンク[編集]

音楽・音声外部リンク
全曲を試聴する
Johann Strauss - Im Krapfenwald'l - ズービン・メータ指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団による演奏。EuroArts公式YouTube「EuroArtsChannel」。