エクソン

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mRNA 前駆体の構造

エクソン: exonエキソン[1] と表記される場合もある)は、デオキシリボ核酸DNA)またはリボ核酸RNA)の塩基配列中で成熟RNA に残る部分を指す。

一般に真核生物では、DNA から転写されたmRNA前駆体スプライシング反応によって長さが縮小される。スプライシングで残る部位がエクソンと呼ばれ、除去される部位がイントロンと呼ばれる。エクソンはタンパク質翻訳されるコーディング領域CDS)と、翻訳されない非翻訳領域UTR)で構成される。UTR はコーディング領域を挟んで存在し、開始コドンより上流を 5' UTR終止コドンより下流を 3' UTR と呼ぶ。

またタンパク質をコードしない転移RNA もスプライシングを受けてRNA が成熟するためエクソンが存在する。

エクソンの組み合わせの変化によって新たな遺伝子が作られることが、生物進化に重要な役割を担っているという学説があり「エクソンシャッフリング仮説」と呼ばれる。これはタンパク質の機能単位である「モジュール」がエクソンと対応していることが多いことを根拠としている。

脚注

  1. ^ 文部省日本遺伝学会学術用語集 遺伝学編』(増訂版)丸善、1993年。ISBN 4-621-03805-2http://sciterm.nii.ac.jp/cgi-bin/reference.cgi 

参考文献

関連項目