アルシャーク
『アルシャーク』 (ALSHARK) は、ライトスタッフより1991年に発売されたPC-9801用RPGである。以後、さまざまな機種に移植された。
1989年発売の『エメラルドドラゴン』(以降、『エメドラ』)で知名度を上げたグローディアから独立したスタッフにより設立された、ライトスタッフのデビュー作である。キャラクターデザインに木村明広、シナリオに飯淳、音楽に佐藤天平を起用するなど、『エメドラ』の流れを汲むスタッフによって作られている。
システム
『エメドラ』の影響を受けており、相談コマンドや戦闘シーンでの見た目上の共通点は多い。違う点は装備で、両手、頭、身体と細かく分類されており、強い装備を入手しても腕力が足りなければ装備できないといったシステムが導入されている。また、コンピュータRPGでは恒例のクレジット(お金)とは別にスクラップ(鉄屑)が存在し、メカニックの修理・改造・開発の際にクレジットの額面とは関係無く必要となる。
スペースオペラを謳い文句にしており、人間対人間以外にメカ同士による戦闘もあるほか、宇宙戦はシューティング風の戦闘と細かく分かれている。
発売機種
- PC-9801版
- 開発・発売:ライトスタッフ/発売日:1991年5月24日
- X68000版
- 開発・発売:ライトスタッフ/発売日:1991年11月15日
- PC-9801からの移植にあたり、グラフィックはほとんど書き直された。MIDI音源 (MT-32) にも対応。
- FM TOWNS版
- 開発・発売:ライトスタッフ/発売日:1993年5月28日
- MEGA-CD版
- 開発:CRC総合研究所/販売:ポリドール(サンドストーム)/発売日:1993年11月26日
- PCエンジンSUPER CD-ROM²版
- 開発:ライトスタッフ/販売:ビクターエンタテインメント/発売日:1994年8月26日
あらすじ
シオン・アスマーンは、コスマの町に住む少々好奇心の強いごく普通の少年だ。
ある日、コスマの町の北にあるザクセンキャニオンへ、謎の巨大隕石が落下した。その調査に、ガールフレンドのショーコ・ペンローズの父親であるマモン・ペンローズ博士やシオンの父親であるジド・アスマーンらが向かった。
シオンはショーコに誘われるまま、両親には内緒でその巨大隕石を見に行くことにした。この思いつきが、彼らを運命の冒険へ導いていく。
登場人物
- シオン・アスマーン
- 主人公。惑星ホムのコスマの町に両親と住む。
- ショーコに誘われて隕石落下現場を見に行ったことで、宇宙を舞台とした動乱に巻き込まれる。
- 伝説のマーズ人、ウェー・ドゥムナの遺産であるマントを受け継ぎ、ゾリアス人との戦いを繰り広げる。
- ショーコ・ペンローズ
- ヒロイン。シオンのガールフレンド。父親と二人暮らし。
- シオンと共に隕石見物に向かったことで、共にゾリアス人(カーマ)と戦う羽目になる。
- その強力なESP能力で、シオンを助けるパートナーとなる。
- カル
- シオンの家のお手伝いロボット。
- 隕石落下後、もぬけの殻となっていたシオンの家に唯一残されていたため、行動を共にすることになる。
- スクラップ・ジョー
- 本名はジョー・コンプスン。マモンやジドの古くからの親友。
- スクラップから何でも作り出すという多彩な才能の持ち主で、カルの生みの親でもある。
- シオンとショーコが唯一頼れる大人であるジョーの許を訪れたため、冒険に加わる。ジョーの作った宇宙船「スクラップ二世号」こと「アトライア」で、一同は壮大な宇宙を冒険することとなる。
- ウェルダ・ミュレッツ
- チャウ・スノーミュ(コズミックホーク・マーズ連邦宙軍)のエース戦闘員。巨躯の女性サイボーグ。
- お目付け役としてシオン達と行動を共にする。
- 元はゾリアス宙軍参謀のベック・ゴーギャンとマーズ人の娼婦の間に奇形児として誕生したが、後にサイボーグ化手術を受けたことで戦士として生まれ変わった。
- ルシア・アスマーン
- シオンの母親。隕石落下に伴う一連の事件の直後、行方不明となる。
- ペンローズ博士
- 本名はマモン・ペンローズ。ショーコの父親。
- シオンの父のジドらと共に隕石の調査に向かったが、カーマに精神を乗っ取られてゾリアスの尖兵となる。
- デューク・ギーデル
- 仮面を被った謎多き赤毛の剣士。
- ウュリア国王イールの命を救ったことで重用されるようになり、イールの命に従ってシオンと行動を共にする。