ばらのまち福山ミステリー文学新人賞

ばらのまち福山ミステリー文学新人賞（ばらのまちふくやまミステリーぶんがくしんじんしょう）は、長編推理小説を対象にした公募新人文学賞。推理作家の島田荘司の出身地である広島県福山市が主催しており、最終選考は島田荘司が1人で行う。「島田荘司選 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」とも書かれる。略称は福ミス。

概要

特徴として以下の3点が挙げられる。

• 地方の文学賞としては初めて、新作の長編小説を募集する
• 広義のミステリーではなく、本格ミステリーを求める
• 応募資格に、「受賞作以降も書き続ける意志のある方が望ましい」と明記

受賞作一覧

• 年は受賞作の発表年。刊行はその翌年。
• 受賞作の刊行は、講談社・光文社・原書房が1年ずつ順に担当する。また、優秀作も刊行される。

回（年）	応募総数	受賞作	受賞者	初刊	文庫化等
第1回（2008年）	93編	【受賞作】『玻璃の家』	松本寛大	2009年3月（講談社）
		【優秀作】『少女たちの羅針盤』	水生大海	2009年7月（原書房）	2011年4月（原書房【新装版】） 2012年9月（光文社文庫）
第2回（2009年）	58編	【受賞作】『伽羅の橋』	叶紙器	2010年3月（光文社）	2013年2月（光文社文庫）
第3回（2010年）	59編	【受賞作】『檻の中の少女』	一田和樹	2011年4月（原書房）
		【受賞作】『鬼畜の家』	深木章子	2011年4月（原書房）	2014年4月（講談社文庫）
		【優秀作】『キョウダイ』	嶋戸悠祐	2011年8月（講談社ノベルス）
		【優秀作】『変若水（をちみづ）』	吉田恭教	2011年10月（光文社）
第4回（2011年）	65編	【受賞作】『誰がための刃 レゾンデートル』	知念実希人	2012年4月（講談社）
第5回（2012年）	89編	【受賞作】『バイリンガル』	高林さわ	2013年5月（光文社）
第6回（2013年）	60編	【受賞作】『経眼窩式』	植田文博	2014年5月（原書房）
		【優秀作】『焼け跡のユディトへ』	川辺純可	2014年11月（原書房）
		【優秀作】『屋上と、犬と、ぼくたちと』	若月香	2014年9月（光文社）
		【優秀作】『旧校舎は茜色の迷宮』	明利英司	2014年8月（講談社ノベルス）
第7回（2014年）	68編	【受賞作】『たとえ世界に背いても』	神谷一心	2015年5月（講談社ノベルス）
		【優秀作】『ベンヤミン院長の古文書』	金澤マリコ	2015年11月（原書房）
第8回（2015年）	96編	【受賞作】『アムステルダムの詭計』	原進一
		【優秀作】『幻想ジウロパ』	松本英哉

関連項目

• アジア本格リーグ
• 島田荘司推理小説賞

外部リンク

• 福ミス - 公式サイト
• 島田荘司選 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞の創設にあたって - 「本格ミステリー」の説明や、本格ミステリーを募集する理由などを、島田荘司本人が書いている。