これが物理学だ!

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これが物理学だ! ─ マサチューセッツ工科大学「感動」講義
For the Love of Physics :
From the End of the Rainbow to the Edge of Time -
a Journey through the Wonders of Physics
著者 ウォルター・ルーウィン英語版
: Walter H.G. Lewin
訳者 東江一紀
発行日 2011年(原書) • 2012年(訳書)
発行元 Free Press英語版(原書) • 文藝春秋(訳書)
ジャンル 物理学書
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
形態 上製本
ページ数 320ページ(原書) 408ページ(訳書)
公式サイト 訳書の特設サイト
コード ISBN 978-4-16375770-4 • NCID BB10455223 • OCLC 812838884 • 全国書誌番号:22162033
ISBN 978-1-45160713-0 • OCLC 555641746(原書)
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これが物理学だ! ─ マサチューセッツ工科大学「感動」講義』 (英語: For the Love of Physics : From the End of the Rainbow to the Edge of Time - a Journey through the Wonders of Physics) は、著者のウォルター・ルーウィンがマサチューセッツ工科大学で行った講義をまとめた物理学の書である。 著者が講義で実践している「体感できる実験」を通して物理学の基礎が「人に感動を与える美しいもの」であることを説いている。 また講義の様子は、インターネットを介して無料で視聴[1]でき、年間100万ヒットを記録した人気ぶりである[2]。 日本では、日本語版としてNHKによって『白熱教室 - これが物理学だ!』(2013年1月)が放映された。 本書はビデオ番組のテキストとして利用することも可能な内容となっている[3]

内容[編集]

著者がマサチューセッツ工科大学の教養課程で実践している講義は、大掛かりな実験装置を用いた体感できる物理実験である。たとえば「天井からつり下げられた重さ15キログラム鉄球を、自分のの下まで引き上げて手を離すと、鉄球はもの凄い勢いで戻ってくる。しかし顎の直前でぴたりと止まり次の振り子運動の周期に入る。決して顎を砕いたりしない実験結果からエネルギー保存の法則が成立している事を示す。そして実験において生じる物理現象の計測を通して、物理学の専門書に書いてある理論を解説する共に、物理学の楽しさと美しさを伝える内容となっている[4]

著者[編集]

ウォルター・ルーウィン英語版(: Walter H.G. Lewin)は、物理学博士(核物理学専攻[5])でX線宇宙物理学の先駆者である。マサチューセッツ工科大学の教養課程で物理学の教鞭を受け持っている[4]。 インターネット公開授業の嚆矢となったMITオープンコースウエアで注目を集め、ニューヨーク・タイムズからWebスターと称された[6]。ルーウィンは物理学の講義に携わる身上としてほとんどの学生は物理学者になるわけではない。ゆえに「複雑な数理計算よりも発見することのすばらしさ」を胸に刻ませるほうが、ずっと大切だ。と語る[7]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

講義ビデオ[編集]

書評とニューズレター[編集]

脚注[編集]

  1. ^ (割注:クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの利用条件にて公開されている。)
  2. ^ NHK MIT白熱教室 番組概要”. 日本放送協会. 2014年8月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年8月21日閲覧。
  3. ^ 出版社の書籍情報
  4. ^ a b 川端裕人 2012.
  5. ^ 訳書の特設サイト
  6. ^ 東江一紀 2012, p. 1.
  7. ^ 東江一紀 2012, p. 2.

参考文献[編集]