TUN/TAP

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TUN/TAPは仮想ネットワークデバイス及びそのデバイスドライバの実装およびデバイス名で、主にUnix系システムで利用できる。実ハードウェアであるネットワークカードと対応しているデバイスドライバと同様にネットワーク通信ができるが、データはハードウェアではなく、ネットワーク通信を仮想化したソフトウェアのプロセスに送られ、そこで処理される(例えば、VPNの相手方への通信として、改めて実ハードから送信される)。

概要[編集]

TAP(Terminal Access Point) は、イーサネットデバイスをシミュレートし、データリンク層を操作できる。TUN(TUNnel) はネットワーク層をシミュレートし、IPパケットなどを操作できる。用途としては、たとえばTAPはブリッジに使われ、TUNはルーティングに使われる。

OSがTUN/TAPデバイスに送ったパケットは、そのデバイスに接続しているユーザープログラムに送信される。また、ユーザープログラムからTUN/TAPデバイスに送られたパケットは、TUN/TAPデバイスはそれらのパケットをOSのプロトコルスタックに渡すので、OS側からはあたかも外部からパケットを受け取ったように見える。

利用の具体例[編集]

TUN/TAPを使っている例を以下に列挙する。

実装しているOS[編集]

TUN/TAPドライバは以下のオペレーティングシステムで利用できる。

外部リンク[編集]