LARME
LARME ラルム | |
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ジャンル | ファッション |
読者対象 | 10代後半から20代の女性 |
刊行頻度 | 隔月刊(奇数月発行) |
発売国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
出版社 | 徳間書店 |
刊行期間 | 2012年9月 - |
発行部数 | 約20万部(2014年9月) |
ウェブサイト | https://www.larme.co/ |
『LARME』(ラルム[1])は、株式会社LARMEの刊行による女性向けファッション雑誌[2][3]。2012年9月創刊。
誌名“LARME”はフランス語で「涙」の意[4]。絵本、ARTBOOK、ずっと手元に置いておきたくなるもの、をテーマに掲げており、平綴じ、マットコートの表紙という形式になっている。
来歴
インフォレストで女性ファッション雑誌の編集に携わっていた中郡暖菜を編集長に据えたうえで2012年9月に徳間書店から創刊、続く12月発売の第2号が即日重版となり、第3号で10万部、第4号で15万部の売上を記録[5]。この第4号(2013年5月号)から隔月発行となった[6]。創刊2周年目にあたる2014年9月時点で、約20万部の発行部数を計上している[7]。創刊編集長は当時26歳の中郡暖菜[8]。徳間書店史上最年少での編集長就任であった。創刊以来、数字三桁の通し番号で「001」、「002」という形で刊行され、「003」以降は奇数月17日発売の隔月刊誌となっている。
2016年11月号(024)を最後に中郡が編集長を退任し、2017年1月号(025)から新編集長の下での編集体制となった[9]。
2020年3月17日発売の「045 MAY」号をもって休刊したが[10]、その後、創刊編集長である中郡が新たに株式会社LARMEを設立し、徳間書店より事業譲渡を受けることで復刊することが決定した[11][12]。9月17日、復刊号の2020年秋号(046号)が発売される[13]。
対象年齢
創刊時の対象受容層は10代後半から20代の女性[14]。「甘くて、かわいい 女の子のファッション絵本。」をコンセプトに据える隔月刊誌で、ファッション雑誌でありながらも「ファッションを見せる」だけでなく「作り込んだ世界観の提示」が特色として知られる[15]。
復刊以後もメインターゲット層は変えず、SNSでの発信にも力を入れるとしている[12]。ただし読者からは「私の知ってる『LARME』じゃない」との批判も出ている。これに対し中郡は、「誰に何を言われようと、私が作ったものが『LARME』だ」と取材に対し返答している[16]。
モデル
過去には逢沢りな、AMO、池上紗理依、池田ショコラ、遠藤新菜、大川藍、大澤玲美、佐藤瀬奈、白井那奈、都丸紗也華、永尾まりや、皆方由衣、モーガン茉愛羅、山本ソニア、鷲尾伶菜、渡辺美優紀、松野莉奈らも同誌のレギュラーモデルを務めている。
創刊2周年を迎えた2014年9月発売号(012)の時点で、白石麻衣、菅野結以、および中村里砂などがレギュラーモデルを務めている[17]。
2016年10月6日時点で、吉木千沙都、白石麻衣、菅野結以、西もなか、河西美希、斎藤みらい、黒瀧まりあ、佐藤麗奈、永尾まりや、松野莉奈[注 1]、中村里砂、加藤ナナがレギュラーモデルを務めている[19][20]。
2017年9月号(029)から、櫻坂46の渡辺梨加がレギュラーモデルに新たに加入した[21]。
2018年3月号(032)時点でのレギュラーモデルは、河西美希、菅野結以、黒瀧まりあ、斎藤みらい、白石麻衣、中村里砂、西もなか、吉木千沙都、渡辺梨加(櫻坂46)、加藤ナナ。
2018年5月号(033)からは上記のモデルに加え、山本舞香とAKB48の小栗有以がレギュラーモデルに新たに加入した。 2018年7月号は白石麻衣の卒業号となっている。
2019年10月、徳本夏恵(なちょす)がレギュラーモデルに加わる。
2020年7月、LARME×LINE LIVE MODEL AUDITIONが開催され、1位の天音みほは1年間のレギュラーモデルを務めた[22][23][24]。
2020年9月、ももいろクローバーZの佐々木彩夏、なえなの、景井ひながレギュラーモデルを務める。
2020年10月、越智ゆらの(ゆらゆら)がレギュラーモデルに加わる。
論評
創刊編集長の中郡暖菜は“キャバクラ嬢のバイブル”と呼ばれた雑誌『小悪魔ageha』の全盛期にあたる時期の編集に携わった人物で、こうした創刊の経緯に加え、台頭の時期が『小悪魔ageha』没落の時期とちょうど重なっていること、ならびに、「病み」や「憂鬱感」の共感とファッション化、キャッチコピーの真剣具合、写真の修正具合、などの点から、『小悪魔ageha』との類似性や差異が議論の的になることがある[25]。『キャバ嬢の社会学』などの著作で知られるライターの北条かやは、『小悪魔ageha』の全盛期に名物編集長として知られた中條寿子のもとで編集経験を積んでいた、という編集長・中郡の経歴に着目したうえで、“『小悪魔ageha』のDNA”を受け継ぐ雑誌にあたるとし、その特徴については、「全体的にパステルカラー」で、アイドルグループ「乃木坂46」の白石麻衣、元『Popteen』在籍モデルの菅野結以、元『小悪魔ageha』在籍モデルの黒瀧まりあ、などといった起用モデルの布陣からしても「ギャルにもモテにも該当しない」、「甘くて“ふわっ”とした感じ」の写真集のような構成の雑誌、と評している[26]。
2020年の復刊にあたっては読者や論者から批判された。「ガーリーで幻想的な世界」であったテイストが、復刊にあたってインフルエンサーの起用、「量産型・地雷系」特集など現実感のある誌面テイストになったこと。課金を伴う事前モデルオーディションを行ったにもかかわらず、創刊号では名前と既存写真のみの掲載となり、以後もページが割かれないなど複数の理由が記述された[27]。
脚注
注釈
出典
- ^ 『GU×LARMEイベントでSKE松井玲奈、菅野結以らファッショントーク』 2014年4月1日 FASHION HEADLINE
- ^ 『LARME』 - モデルプレス
- ^ “LARME - モデルプレス”. モデルプレス - ライフスタイル・ファッションエンタメニュース. 2022年4月24日閲覧。
- ^ 『女子向けファッション誌「LARME」の快進撃とは? 編集長が語る成功の秘密』 公開時期不詳 マイナビ
- ^ 『ファッション誌「LARME」即日完売・重版で定期化決定 美人編集長が躍進の理由を語る<インタビュー>』 2013年5月17日 モデルプレス
- ^ 『《インタビュー》 ラルム編集長 中郡暖菜さん』 2013年7月12日 繊研プラス
- ^ 『日本で1番ガーリーな女性ファッション誌 「LARME(ラルム)」創刊2周年 記念の特別版も発売(2/2)』 FASHION COLLECTION from TOKYO 2014年9月17日 エキサイトニュース
- ^ 『創刊号は一人で作成!発売後即重版の人気女性誌『LARME』の美人編集長に直撃』 2014年3月17日 日刊SPA!
- ^ “表紙は乃木坂46の齋藤飛鳥と白石麻衣。LARME 025 JANUARY 発売のお知らせ”. 株式会社 徳間書店. (2016年11月17日) 2018年1月20日閲覧。
- ^ “ファッション誌「LARME」休刊 白石麻衣らレギュラーモデル務める”. モデルプレス. Netnative Inc.. (2020年4月4日) 2020年4月5日閲覧。
- ^ “中郡暖菜氏「LARME」復刊のため新会社設立 編集長復帰にかける思い「“普通”じゃない」を大事に<インタビュー>”. モデルプレス (ネットネイティブ). (2020年6月5日) 2020年6月6日閲覧。
- ^ a b FASHIONSNAP.COM (2020年6月5日). “雑誌「ラルム」が9月に復刊、中郡暖菜が編集長に復帰”. FASHIONSNAP.COM [ファッションスナップ・ドットコム]. 2020年11月28日閲覧。
- ^ "富士山マガジンサービスが休刊した雑誌ブランドの再生を支援。「LARME」2020年秋号、新体制で復刊" (Press release). 株式会社富士山マガジンサービス. 17 September 2020. 2020年10月15日閲覧。
- ^ 『【流通】ジーユー、『ラルム』と協業』 2014年4月2日 繊研プラス
- ^ 『「LARME」創刊2周年で初の試み 白石麻衣、中村里砂らが魅せる「ガーリーのすべて」 』 2014年9月17日 モデルプレス
- ^ “復刊の『LARME』は本当に“変わってしまった”のか? 編集長に聞く“女の子”を表現することへの気概”. ORICON NEWS. 2020年11月28日閲覧。
- ^ 『日本で1番ガーリーな女性ファッション誌 「LARME(ラルム)」創刊2周年 記念の特別版も発売(1/2)』 FASHION COLLECTION from TOKYO 2014年9月17日 エキサイトニュース
- ^ “エビ中・松野さん『LARME』でモデル姿披露 亡くなる直前に撮影参加”. ORICON NEWS. oricon ME (2017年3月16日). 2017年7月13日閲覧。
- ^ “徳間書店 アド・プロデュース部 LARME媒体資料”. 徳間書店 アド・プロデュース部 (2016年10月6日). 2017年7月13日閲覧。
- ^ “LARME媒体資料”. 徳間書店 アド・プロデュース部 (2016年10月6日). 2017年7月13日閲覧。
- ^ “欅坂46渡辺梨加がファッション誌レギュラーモデル”. nikkansports.com (日刊スポーツ新聞社). (2017年7月10日) 2017年7月10日閲覧。
- ^ “【決勝】日本で1番かわいい女の子になれる。雑誌『LARME』レギュラーモデルオーディション!”. LARME×LINE LIVE MODEL AUDITION公式サイト (2020年8月20日). 2020年8月20日閲覧。
- ^ “LARME公式ツイート” (2020年8月19日). 2020年8月22日閲覧。
- ^ “Mi☆nA天音みほ「LARME」レギュラーモデルオーディショングランプリ決定「この繋がりをずっと大切にしてきたい」”. Netnative Inc.(モデルプレス) (2020年8月20日). 2020年8月22日閲覧。
- ^ 『「小悪魔ageha」から「LARME」へ受け継がれなかったもの(1/4)』 柴田英里 messy 2014年9月26日 ウーマンエキサイト
- ^ 『『小悪魔ageha』のDNAはギャルの垣根をこえて、新雑誌『LARME』に受け継がれていた』 2014年4月18日 ブロゴス
- ^ 2020.10.11: ““ゆめかわいい”提示した雑誌「LARME」復刊号の狙いは? 人気インフルエンサー起用などの施策を考察”. Real Sound|リアルサウンド ブック. 2020年11月28日閲覧。
外部リンク
- 公式ウェブサイト
- 旧公式サイト - ウェイバックマシン(2020年6月26日アーカイブ分)
- LARME (@larmemagazine) - X(旧Twitter)
- 𝐋𝐀𝐑𝐌𝐄 / ラルム (@larmemagazine) - Instagram
- LARME TV - YouTubeチャンネル