100年フード

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100年フード(ひゃくねんフード)は、日本文化庁が認定する日本の食文化[1]

日本各地には自然風土や歴史に根付いた多様な食文化がある。歴史性のあるものは文化財としての登録も行われるが、そういったもの以外で、世代を超えて受け継がれ、長らくその地域で愛され続ける食文化を「100年フード」として文化庁が認定する[1]。また、100年フード宣言として地域の関係者、地方自治体が、そういった伝統的な食文化の継続、継承する取り組みも行っている[1]

2021年に以下の3要件を満たす食文化の募集が行われた[2]

  1. 地域の風土や歴史・風習の中で個性を活かしながら創意工夫され、育まれてきた地域特有の食文化
    全国一律の食材、加工食品ではなく、地域に根差したストーリーを持つ食文化であること。
  2. 地域において、世代を超えて受け継がれ、食されてきた食文化
    その地域で1人、1店舗の料理ではなく、地域に広まっている料理であると共に、二世代以上に渡って継承され、現存している食文化であること。
  3. その食文化を、地域の誇りとして、100年を超えて継承することを宣言する団体が存在する食文化

2021年度(令和3年度)は212件の応募があり、有識者委員会による審査を経て、131件が認定された[3]。2022年度(令和4年度)には70件を追加認定[3]、2023年度(令和5年度)には50件を追加認定[4]し、これまでに250件[5]が認定されている。

100年フードの例[1]

以下の3部門が制定されている。

伝統の100年フード部門
江戸時代から続く郷土の料理の部門。
近代の100年フード部門
明治、大正に生み出された食文化の部門。
未来の100年フード部門
昭和以降に生み出され、100年続くことを目指している食文化の部門。

出典[編集]

  1. ^ a b c d 問168 100年フードとは何か?」『【2023年 令和5年度 受験向け】2022年の時事問題総まとめ【これだけ覚えれば、時事問題の80%が解ける!】』ノベル時代社https://www.google.co.jp/books/edition/%EF%BC%92%EF%BC%90%EF%BC%92%EF%BC%93%E5%B9%B4_%E4%BB%A4%E5%92%8C%EF%BC%95%E5%B9%B4%E5%BA%A6_%E5%8F%97%E9%A8%93/f_mjEAAAQBAJ?hl=ja&gbpv=1 
  2. ^ 「100年フード宣言」募集開始 令和3年度 文化庁「食文化機運醸成事業」』(プレスリリース)ロケーションリサーチ株式会社、2021年10月19日https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000010951.html2023年7月30日閲覧 
  3. ^ a b 「100年フード」とは?”. 100年フード. 2023年7月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年7月30日閲覧。
  4. ^ 「100年フード」及び「食文化ミュージアム」を認定しました”. 文化庁 (2024年3月6日). 2024年4月23日閲覧。
  5. ^ 「100年フード」とは?”. 100年フード. 2024年4月23日閲覧。

外部リンク[編集]