鬼人幻燈抄

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鬼人幻燈抄
ジャンル 時代劇
ダーク・ファンタジー
鬼退治
バトル
ファンタジー
小説
著者 中西モトオ
イラスト Tamaki
出版社 双葉社
掲載サイト Arcadia 小説家になろう
レーベル 双葉文庫(文庫)
連載期間 2011年12月頃 - 2016年9月8日
刊行期間 2019年6月21日 - 2023年11月22日(単行本)
2021年5月13日 - (文庫)
巻数 全14巻(単行本)
既刊7巻(文庫)(2024年3月13日現在)
漫画
原作・原案など 中西モトオ(原作)
作画 里見有
出版社 双葉社
掲載誌 月刊アクション
漫画アクション
レーベル アクションコミックス
発表号 月刊アクション:
2022年3月号 - 2024年4月号(休刊号)
漫画アクション:
2024年No.7 -
発表期間 2022年1月25日[1] -
巻数 既刊6巻(2024年2月29日現在)
アニメ
原作 中西モトオ
監督 相浦和也
シリーズ構成 赤尾でこ
キャラクターデザイン 池上たろう
音楽 高田龍一広川恵一高橋邦幸
アニメーション制作 横浜アニメーションラボ
放送局
放送期間 2024年夏 -
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画アニメ
ポータル 文学漫画アニメ

鬼人幻燈抄』(きじんげんとうしょう)は、中西モトオによる日本小説小説投稿サイトの「Arcadia」や「小説家になろう」にて連載され、2019年6月から双葉社から単行本、2021年5月からは双葉文庫(同)から文庫版が出版されている。イラストはTamaki(たまき)が担当している。

メディアミックスとして、里見有による本編のコミカライズ版が『月刊アクション』(双葉社)にて2023年3月号から2024年4月号まで連載後、『漫画アクション』(同社刊)へ移籍し[1][2]、2024年No.7から連載中。2024年夏よりテレビアニメが放送予定[3]

あらすじ[編集]

江戸時代、幼くして家出をした甚太と妹の鈴音は、たまたま出会った元治に助けられ、彼の故郷である葛野(かどの)の村で元治の娘・白雪とともに新しい生活を送ることになる。

時は経ち、天保十一年。齢十八になった甚太は、村の『いつきひめ』(葛野で信仰されている土着神に祈りを捧げる巫女)を護衛する巫女守(みこもり)という仕事をしていた。ある日、村の近くに現れた鬼を討伐しに出かけた際に、鬼を退治することには成功したが、その鬼から鬼の能力を受け継ぎ、甚太の体も鬼となってしまう。一方、甚太が鬼退治で村を離れているスキを狙って鬼が村を襲い、『いつきひめ』であった白雪が殺されてしまう。また、その白雪を殺した相手が、実は鬼にかどわかされて鬼に身を転じてしまった妹の鈴音であった。鬼となった鈴音の力は強大で、「今から百七十年後に全ての人を滅ぼす災厄となり、永久に闇を統べる王が生まれる」という。

鬼となった甚太は名前を甚夜と変え、鬼となった妹を止めるために、江戸時代、幕末、明治、大正、昭和と様々な時代を鬼討伐をしながら過ごし、力を身に着けていく。

登場人物[編集]

声の項はテレビアニメ版の声優

甚太(じんた) / 甚夜(じんや)
声 - 八代拓[3]
鈴音(すずね)
声 - 上田麗奈[3]
白雪(しらゆき)
声 - 早見沙織[3]

江戸編[編集]

善二(ぜんじ)
須賀屋の手代。お調子者で腕っぷしはからきしだが、気の良い男で周囲の信頼も篤い。
奈津(なつ)
須賀屋の娘。養女で義父との繋がりを求める心が自身を襲う鬼となってしまう。
重蔵(じゅうぞう)
須賀屋の主人。甚夜の実父。かつて妻が鬼に犯されたことで鈴音を産み、更に鬼に殺された。
おふう / 三浦ふう
蕎麦屋『喜兵衛』の看板娘。季節の花を愛でることを好み、甚夜にも教える。幼い頃に明暦の大火で家族を失い、時の流れが異なる結界を作る能力を得た鬼で、甚夜よりも年上なため「甚夜君」と呼ぶ。結界に迷い込んできた男・三浦定長と知り合った後、結界の中で20年ばかり過ごして現世に帰還して義父と呼ぶようになった定長と共に蕎麦屋を始めた。
その後も甚夜との付き合いは続いたが、明治維新を境に別れる。平成の世になって葛野で再会。「三浦花店」の店主をしており、周囲には「童顔な40代女性」としている。
茂助(もすけ)
姿と気配を消す「隠形」の能力を持つ鬼。人に化けて裏長屋で暮らしていたが、妻が攫われた末に死体で発見され犯人を捜していた。人を襲っていた鬼を見つけるが返り討ちに遭い、その力を甚夜に託した。実は見つけた鬼こそ攫われた妻・はつの成れの果てであった。人攫いの犯人である遊び人2名は甚夜に斬り捨てられた。
秋津染吾郎(あきつ そめごろう)
作中に登場したのは三代目。犬神という式をつかうが陰陽師ではなく細工職人。細工の腕を高めた結果、作品に付喪神が宿り使役できるようになった。

既刊一覧[編集]

小説(単行本)[編集]

  • 中西モトオ(著)・Tamaki(イラスト) 『鬼人幻燈抄』 双葉社、全14巻
    • 「葛野編 水泡の日々」2019年6月21日発売[4]ISBN 978-4-575-24185-3
    • 「江戸編 幸福の庭」2019年10月18日発売[5]ISBN 978-4-575-24216-4
    • 「江戸編 残雪酔夢」2020年2月21日発売[6]ISBN 978-4-575-24253-9
    • 「幕末編 天邪鬼の理」2020年6月19日発売[7]ISBN 978-4-575-24290-4
    • 「明治編 徒花」2020年10月23日発売[8]ISBN 978-4-575-24339-0
    • 「明治編 夏宵蜃気楼」2021年2月19日発売[9]ISBN 978-4-575-24377-2
    • 「明治編 君を想う」2021年6月18日発売[10]ISBN 978-4-575-24417-5
    • 「大正編 紫陽花の日々」2021年10月21日発売[11]ISBN 978-4-575-24457-1
    • 「大正編 終焉の夜」2022年2月26日発売[12]ISBN 978-4-575-24492-2
    • 「大正編 夏雲の唄」2022年6年22日発売[13]ISBN 978-4-575-24534-9
    • 「昭和編 花街夢灯籠」 2022年10月20日発売[14]ISBN 978-4-575-24574-5
    • 「平成編 逢う日遥けし」2023年2月22日発売[15]ISBN 978-4-575-24607-0
    • 「平成編 終の巫女」2023年7月26日発売[16]ISBN 978-4-575-24640-7
    • 「平成編 泥中之蓮」2023年11月22日発売[17]ISBN 978-4-575-24697-1

小説(文庫)[編集]

漫画[編集]

テレビアニメ[編集]

2024年夏より放送予定[3]

スタッフ[編集]

  • 原作 - 中西モトオ[3]
  • 監督 - 相浦和也[3]
  • シリーズ構成 - 赤尾でこ[3]
  • キャラクターデザイン - 池上たろう[3]
  • 音楽 - 高田龍一広川恵一高橋邦幸[3]
  • アニメーション制作 - 横浜アニメーションラボ[3]

脚注[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b 悠木碧原作による“闇甘”ファンタジー「キメラプロジェクト:ゼロ」月アクで連載開始”. コミックナタリー. ナターシャ (2022年1月25日). 2023年3月15日閲覧。
  2. ^ “月刊アクションが休刊、「メイドラゴン」「つぐもも」など各作品の移籍先が明らかに”. コミックナタリー (ナターシャ). (2024年2月24日). https://natalie.mu/comic/news/562386 2024年2月24日閲覧。 
  3. ^ a b c d e f g h i j k 鬼人幻燈抄:ファンタジー小説がテレビアニメ化 今夏放送 八代拓が甚太に 上田麗奈、早見沙織も”. まんたんウェブ. MANTAN (2024年2月22日). 2024年2月22日閲覧。
  4. ^ 鬼人幻燈抄 葛野編 水泡の日々”. 双葉社. 2023年3月15日閲覧。
  5. ^ 鬼人幻燈抄 江戸編 幸福の庭”. 双葉社. 2023年3月15日閲覧。
  6. ^ 鬼人幻燈抄 江戸編 残雪酔夢”. 双葉社. 2023年3月15日閲覧。
  7. ^ 鬼人幻燈抄 幕末編 天邪鬼の理”. 双葉社. 2023年3月15日閲覧。
  8. ^ 鬼人幻燈抄 明治編 徒花”. 双葉社. 2023年3月15日閲覧。
  9. ^ 鬼人幻燈抄 明治編 夏宵蜃気楼”. 双葉社. 2023年3月15日閲覧。
  10. ^ 鬼人幻燈抄 明治編 君を想う”. 双葉社. 2023年3月15日閲覧。
  11. ^ 鬼人幻燈抄 大正編 紫陽花の日々”. 双葉社. 2023年3月15日閲覧。
  12. ^ 鬼人幻燈抄 大正編 終焉の夜”. 双葉社. 2023年3月15日閲覧。
  13. ^ 鬼人幻燈抄 大正編 夏雲の唄”. 双葉社. 2023年3月15日閲覧。
  14. ^ 鬼人幻燈抄 昭和編 花街夢灯籠”. 双葉社. 2023年3月15日閲覧。
  15. ^ 鬼人幻燈抄 平成編 逢う日遥けし”. 双葉社. 2023年3月15日閲覧。
  16. ^ 鬼人幻燈抄 平成編 終の巫女”. 双葉社. 2024年3月1日閲覧。
  17. ^ 鬼人幻燈抄 平成編 泥中之蓮”. 双葉社. 2024年3月1日閲覧。
  18. ^ 鬼人幻燈抄 一 葛野編 水泡の日々”. 双葉社. 2023年3月15日閲覧。
  19. ^ 鬼人幻燈抄 二 江戸編 幸福の庭”. 双葉社. 2023年3月15日閲覧。
  20. ^ 鬼人幻燈抄 三 江戸編 残雪酔夢”. 双葉社. 2023年3月15日閲覧。
  21. ^ 鬼人幻燈抄 四 幕末編 天邪鬼の理”. 双葉社. 2023年3月15日閲覧。
  22. ^ 鬼人幻燈抄 五 明治編 徒花”. 双葉社. 2023年3月15日閲覧。
  23. ^ 鬼人幻燈抄 六 明治編 夏宵蜃気楼”. 双葉社. 2024年3月1日閲覧。
  24. ^ 鬼人幻燈抄 七 明治編 君を想う”. 双葉社. 2024年3月20日閲覧。
  25. ^ 鬼人幻燈抄 1 【コミック】”. 双葉社. 2023年3月15日閲覧。
  26. ^ 中西モトオの和風ファンタジー小説を里見有がコミカライズ、「鬼人幻燈抄」1巻”. コミックナタリー. ナターシャ (2021年9月9日). 2023年3月15日閲覧。
  27. ^ 鬼人幻燈抄 2 【コミック】”. 双葉社. 2023年3月15日閲覧。
  28. ^ 鬼人幻燈抄 3 【コミック】”. 双葉社. 2023年3月15日閲覧。
  29. ^ コミカライズ版「鬼人幻燈抄」3巻発売、里見有のサイン入り複製原稿セット当たる”. コミックナタリー. ナターシャ (2022年9月8日). 2023年3月15日閲覧。
  30. ^ 鬼人幻燈抄 4 【コミック】”. 双葉社. 2023年3月15日閲覧。
  31. ^ 鬼人幻燈抄 5 【コミック】”. 双葉社. 2023年9月14日閲覧。
  32. ^ 鬼人幻燈抄 6 【コミック】”. 双葉社. 2024年3月1日閲覧。

外部リンク[編集]