笹沢美明

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笹沢 美明(ささざわ よしあき 1898年2月6日 - 1984年3月29日)は、日本詩人

来歴・人物[編集]

横浜市の富裕な商人の家庭に生まれ育つ。東京外国語学校(現東京外国語大学ドイツ語科を卒業後、1週間で勤めを辞し、遊民となる。ハイネによって詩に目覚め、リルケを始めとするドイツ語圏の詩と詩論を日本に紹介。新即物主義の先駆者。親の遺産を使い果たした後は貧困の中で暮らしていたが、戦後、昭和女子大学教授や工学院大学教授を歴任した。

詩集に『蜜蜂の道』『海市帖』『美しき山賊』『おるがん調』『冬の炎』『仮設のクリスタル』など。

三男は小説家の笹沢左保。自伝小説『詩人の家』に父の姿が描かれている。

著書[編集]

  • 『蜜蜂の道 詩集』文芸汎論社 1940年
  • 『海市帖 詩集』湯川弘文社・新詩叢書 1943年
  • 『いたずら風の子 学童文庫 3年生の童話』児童図書刊行会 1947年
  • 『ゲーテ 永遠の青春詩人 その生涯と作品』信友社 信友文庫 1953
  • 『ゲーテ 中学生の伝記』宝文館 1953年
  • 『リルケの愛と恐怖』宝文館 1953年
  • 『中学生のための新文章教室』宝文館・中学生の本棚選書 1956年
  • 『冬の炎 詩集』昭森社 1960年
  • 『仮設のクリスタル 笹沢美明詩集』黄土社 1966年
  • 『ドイツ現代詩概観』三修社 1966年
  • 『秋湖ひとつ 笹沢美明散文詩集』白凰社 1969年
  • 『笹沢美明全詩集』朝日出版社 1970年
  • 『抒情性の変態 詩論集』親愛 (製作) 1972年

共編著[編集]

翻訳・再話[編集]

脚注[編集]