無名劇団

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無名劇団（むめいげきだん）は日本の劇団。大阪市を拠点に活動している[1]。

概要[編集]

近代文学から現代を見る『無名稿シリーズ』と、私的体験をテーマに人の痛みに寄り添う『私戯曲シリーズ』の、異なる2名の脚本家と上演形態を有する[2]。

1年に1 - 3回の本公演のほか、アトリエでの公演、フェスティバルやシンポジウムへの参加など、精力的に活動中。また、劇団内に教員経験者が4名在籍することから、学校での演劇ワークショップなどにも力を入れている。ワークショップデザイナー資格を持つ劇団員も3名在籍する。

2020年11月、大阪市西成区の鶴見橋商店街に劇団のアトリエを開設。

沿革[編集]

2002年4月、初代代表・中條岳青ら追手門学院大手前中学校・高等学校演劇部の卒業生により旗揚げ。

2007年、中條作『プラズマ』がテアトロ新人戯曲賞佳作を受賞[3][注釈 1]。

2009年の第16回公演『プラズマ』後に、5年間の休団。

2014年、新代表・島原夏海のもと、20代の女性を中心に、ほぼ新メンバーで再始動。

2015年

2016年

  • 1月、第22回公演『恋人がビックフット』（脚本：みずしまみほこ[注釈 2]、演出：島原夏海） - ウイングカップ6[7]に参加、優秀賞受賞。
  • 5月、『カルビ』（脚本：中條岳青、演出：島原夏海） - Display×Drama Bedroom Show Battleに参加、優勝。
  • 6月、應典院舞台芸術祭 space×drama 2016 協働プロデュース公演 第23回公演『無名稿 機械』（脚本：中條岳青、演出：島原夏海） - 應典院舞台芸術祭 space×drama 2016[8]に参加、演出賞受賞。
  • 12月、第24回公演『ハッスル☆ライフ〜生暖かい部屋で〜』（脚本・演出：島原夏海） - ウイングカップ7[7]に参加、審査員特別賞受賞。

2017年

  • 5月、第25回公演『無名稿 出家とその弟子』（脚本：中條岳青、演出：島原夏海） - 應典院舞台芸術大祭 space×drama ○（わ）[注釈 3][9]に参加。
  • 6月、第26回公演『無名稿 侵入者』（脚本：中條岳青、演出：島原夏海） - 平成29年度アイホール次世代応援企画 break a leg[10]に選出。
  • 11月、第27回公演 應典院寺町倶楽部共催『私戯曲 りんごのうた』（脚本・演出：島原夏海）[11]

2018年

  • 3月、第28回公演『青のマクベス』（脚本：中條岳青、演出：島原夏海）
  • 5月、中之島春の文化祭『無名稿 あまがさ』（脚本：中條岳青、演出：島原夏海）
  • 5月、滋賀県・慈専寺公演『無名稿 出家とその弟子』（脚本：中條岳青、演出：島原夏海）
  • 11月、第29回公演『ハマったら出られなくなりまして』（脚本・演出：島原夏海）[12]

2019年

  • 1月、第30回公演『私戯曲 りんごのうた 愛情編』（脚本・演出：島原夏海）
  • 5月、中之島春の文化祭『友達を焼いた』（脚本・演出：島原夏海）[13]
  • 7月、第31回公演『プラズマ2019』（脚本：中條岳青、脚色・演出：島原夏海）[14]
  • 11月、滋賀県・長順寺公演『私戯曲 りんごのうた』（脚本・演出：島原夏海）
  • 11月、第32回公演『無名稿 ろまん燈籠』（脚本：中條岳青、演出：島原夏海）

2020年

  • 1月、コモンズフェスタ2020参加作品『友達を、焼いた。』（脚本・演出：島原夏海）
  • 5月、初HEP HALL[注釈 4]上演予定であった『BOMB AI YEAH!』（脚本：中條岳青、演出：島原夏海）が、コロナ禍による緊急事態宣言のため延期[15]。
  • 8月、第34回公演『ざわざわ、ぞわり』（脚本：みずしまみほこ、演出：島原夏海） - 無観客ライブ配信。
  • 9月、ターニングポイントフェス参加作品『ゆるすまじ』（脚本・演出：島原夏海）[16]
  • 11月、大阪市西成区の鶴見橋商店街にアトリエを開設。アトリエ柿落し公演（脚本・演出：島原夏海）
  • 12月、第2回アトリエ公演（脚本・演出：島原夏海）

2021年

  • 2月、豊中市主催 SENRITOよみうりホール活用事業 第35回公演『私戯曲 りんごのうた 愛情編』（脚本・演出：島原夏海）[17]
  • 3月、大大阪舞台博覧会2021[18]参加作品『波高けれども晴天なり 15分短編ver.』（脚本・演出：島原夏海）
  • 3月、第36回公演『あと9分で決めてよ。』（原作：みずしまみほこ、脚色・演出：島原夏海）
  • 4月、第37回公演『波高けれども晴天なり』（脚本・演出：島原夏海）[19]
  • 6月、第3回アトリエ公演（脚本・演出：島原夏海）
  • 7月、豊中市主催 SENRITOよみうりホール活用事業 第38回公演『友達を、焼いた。』（脚本・演出：島原夏海）[20]
  • 11月 - 12月、『連続商店街ドラマ』シリーズ[注釈 5]

2022年

  • 5月・6月、初製作の映画作品『ボンバイエ！』（監督・脚本：島原夏海）を大阪と東京でプレミア上映[21][22]。
  • 8月 - 9月、東京進出となる初の2都市公演・20周年記念公演『プラズマ-再臨-』（脚本：中條岳青、脚色・演出：島原夏海）[23][24] - 東京公演で第34回池袋演劇祭に参加、豊島新聞社賞およびCM大会賞受賞[25]。
  • 11月、滋賀県・長順寺公演『無名稿 出家とその弟子』（脚本：中條岳青、演出：島原夏海）
  • 11月 - 12月、大阪市芸術活動振興事業助成金・特別助成採択[26]『商店街連続ドラマ』シリーズ（連続商店街演劇「ここは西成、鶴見橋商店街」）

2023年

  • 3月、アトリエ ロングラン公演『あげとーふ』（脚本：中條岳青、脚色・演出：島原夏海）/『4人のアケミ』（脚本：細井庸平、演出：島原夏海）[27]
  • 5月、中之島春の文化祭『コインランドリー 改』（脚本・演出：島原夏海）[28]
  • 7月、尾形大吾プロデュース 無名劇団 共催公演『ほこりにまみれろ』（脚本・演出：島原夏海）[29]
  • 8月、萬劇場 夏の短編集〜折戸通りの小さなストーリー参加作品『好きにまみれろ』（脚本・演出：島原夏海）[30]
  • 10月、『あなとうと』（脚本・演出：島原夏海）[31]
  • 11月、関西演劇祭2023参加作品『あげとーふ』（原作：中條岳青、脚色・演出：島原夏海） - 審査員特別賞受賞[32]。
  • 12月、主催企画「鶴見橋演劇祭」を開催し、『わろてんか商店街』（脚本・演出：島原夏海）で参加[33]。

2024年

  • 3月（予定）、関西演劇祭 in Tokyo参加作品『あげとーふ』（原作：中條岳青、脚色・演出：島原夏海）[34]

賞歴[編集]

2015年

  • 應典院舞台芸術祭 space×drama 2015：優秀劇団（優勝に相当）

2016年

  • ウイングカップ6：優秀賞
  • Display×Drama Bedroom Show Battle：優勝
  • 應典院舞台芸術祭 space×drama 2016：演出賞
  • ウイングカップ7：審査員特別賞

2017年

  • 平成29年度アイホール次世代応援企画 break a leg 選出

2022年

  • 第34回池袋演劇祭：豊島新聞社賞、CM大会賞

2023年

  • 関西演劇祭2023：審査員特別賞

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

  1. ^ 中條は、副顧問を務めていた母校演劇部にて執筆した『あげとーふ』（第53回全国高等学校演劇大会に出場し優秀賞を受賞[4]）で、2008年にも2年連続受賞をしている[3]。この『あげとーふ』は、無名劇団にても2023年にリメイク上演が行われた。
  2. ^ 劇団員集団創作。
  3. ^ 過去の優秀劇団が集うフェスティバル。
  4. ^ 2014年の再始動時に、その5年後の目標としていたのがHEP HALLでの公演だった。
  5. ^ 鶴見橋商店街各店舗にてそれぞれの店主のエピソードを上演。

出典[編集]

  1. ^ “無名劇団”. mumeigekidan.net. 2018年8月15日閲覧。
  2. ^ “無名劇団”. ナタリー. 2022年2月12日閲覧。
  3. ^ a b “テアトロ新人戯曲賞・テアトロ賞 一覧”. カモミール社 テアトロ編集部. 2022年5月20日閲覧。
  4. ^ “全国大会のあゆみ　第５１回から第６０回”. 全国高等学校演劇協議会. 2023年7月11日閲覧。
  5. ^ “應典院舞台芸術祭 space×drama 2015”. 2022年2月12日閲覧。
  6. ^ “教文演劇フェスティバル”. www.facebook.com. 2022年2月12日閲覧。
  7. ^ a b “ウイングカップ”. wing-f.main.jp. 2022年2月12日閲覧。
  8. ^ “應典院舞台芸術祭 space×drama 2016”. 2022年2月12日閲覧。
  9. ^ “應典院舞台芸術祭 – 應典院”. www.outenin.com. 2022年2月12日閲覧。
  10. ^ “「次世代応援企画　break a leg」”. www.aihall.com. 2022年2月12日閲覧。
  11. ^ “2017/11/13-14 無名劇団「私戯曲 りんごのうた」 – 應典院”. www.outenin.com. 2022年2月12日閲覧。
  12. ^ “無名劇団のハイテンション躁鬱喜悲劇「ハマったら出られなくなりまして」幕開け”. ナタリー. 2022年2月12日閲覧。
  13. ^ “今年も開催！「中之島春の文化祭」にTHE ROB CARLTON、劇団壱劇屋ら”. ナタリー. 2022年2月12日閲覧。
  14. ^ “無名劇団「プラズマ」10年ぶりの上演、客演に劇団Patch尾形大悟”. ナタリー. 2022年2月12日閲覧。
  15. ^ “【公演延期】無名劇団『BOMB AI YEAH！』”. ぴあ. 2022年2月12日閲覧。
  16. ^ “関西小劇場界18団体が集結「ターニングポイント フェス」始動”. ナタリー. 2022年2月12日閲覧。
  17. ^ “主人公を“誰にも負けない一番”にしたい祖母は…無名劇団「私戯曲 りんごのうた」”. ナタリー. 2022年2月12日閲覧。
  18. ^ “大大阪舞台博覧会 公式 WEB SITE”. www.artcomplex.net. 2022年2月12日閲覧。
  19. ^ “無名劇団、大正時代の芸術家とスペイン風邪描く「波高けれども晴天なり」に尾形大吾（コメントあり）”. ナタリー. 2022年2月12日閲覧。
  20. ^ “SENRITOよみうりホール〜無名劇団〜 | Infomation お知らせ | SENRITO よみうり”. senrito.jp. 2022年2月12日閲覧。
  21. ^ “映画『ボンバイエ！』特設ページ”. mumeigekidan.net. 2022年2月12日閲覧。
  22. ^ “「無名劇団」製作映画「ボンバイエ！」　若者の葛藤、商店街を舞台に”. 毎日新聞 (毎日新聞社). (2022年5月12日). https://mainichi.jp/articles/20220512/ddf/012/200/003000c 2022年6月23日閲覧。 
  23. ^ “プラズマ再臨”. CoRich舞台芸術！. 2022年6月23日閲覧。
    “プラズマ再臨”. CoRich舞台芸術！. 2022年6月23日閲覧。
  24. ^ “20周年の無名劇団が代表作「プラズマ」に“再臨”、神戸公演を経て東京へ”. ナタリー. 2022年9月23日閲覧。
  25. ^ “速報・第34回池袋演劇祭、全受賞団体決定”. SPICE. 2022年10月26日閲覧。
  26. ^ “令和４年度上期募集分「芸術活動振興事業助成金」応募団体の審査結果について” (PDF). 大阪市役所. 2022年10月26日閲覧。
  27. ^ “あげとーふ”. CoRich舞台芸術！. 2023年7月11日閲覧。
  28. ^ “中之島春の文化祭2023”. CoRich舞台芸術！. 2023年7月11日閲覧。
  29. ^ “尾形大吾が無名劇団と立ち上げる、男子大学生の群像劇「ほこりにまみれろ」（コメントあり）”. ナタリー. 2023年7月11日閲覧。
  30. ^ “「萬劇場 夏の短編集」に8団体参加、2023年は折戸通りの夏祭りとコラボレート”. ナタリー. 2023年7月11日閲覧。
  31. ^ “ご当地VRアイドルを巡る若者たちの群像劇、無名劇団「あなとうと」スタート（舞台写真あり）”. ナタリー. 2023年11月26日閲覧。
  32. ^ 「【関西演劇祭2023】最優秀作品賞は｢PandA｣ 「賞を取れた方は大喜びして」と南野陽子実行委員長」『週刊大阪日日新聞』週刊大阪日日新聞社、2023年11月20日。2023年11月26日閲覧。
  33. ^ “12月15日(金)～17日(日)「鶴見橋演劇祭」開催！”. 無名劇団. 2023年11月26日閲覧。
  34. ^ “関西演劇祭 in Tokyo”. CoRich舞台芸術！. 2024年2月28日閲覧。

外部リンク[編集]

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