炎色反応

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実験のようす

炎色反応(えんしょくはんのう)とは、アルカリ金属アルカリ土類金属などのの中に入れると各金属元素特有の色を示す反応のこと。金属定性分析や、花火の着色に利用されている。

反応の原理[編集]

熱エネルギーによって外殻へ励起した電子が基底状態へ戻る際に生じる発光が炎色反応である。

高温の炎中にある種の金属粉末や金属化合物を置くと、試料が熱エネルギーによって解離し原子化される。それぞれの原子は熱エネルギーによって電子励起し、外側の電子軌道に移動する。励起した電子はエネルギーをとして放出することで基底状態に戻り、この際に元素に特徴的な輝線スペクトルを示す。したがって、比較的低温で熱励起され、発光波長可視領域にある元素が、微粉末塩化物のような原子化されやすい状態になっているときにのみ、炎色反応が観察される。

主な元素の炎色反応[編集]

かっこ内にコバルトガラスを通して観察した場合の色を示した。また、数値はその元素の波長を表す。

その他[編集]

炎色反応による発光は輝線スペクトルであるから、特定の波長範囲を吸収するフィルターを通すことで、不要な波長をカットして観察することができる。例えば、ナトリウムは炎色反応が起こりやすく、微量であっても波長 589nm の強い黄色を呈するが、500-700nm の範囲に強い吸収[1]を持つコバルトガラスを通すと、ナトリウムの輝線は吸収されて見えなくなり、他の元素からの発光が観察しやすくなる。ただし、その他の元素でもこの波長域の発光がカットされるため、元素によっては色調が変化して観察される。

脚注[編集]

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関連項目[編集]