吉井瑞穂

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吉井 瑞穂(よしい みずほ、1973年 - )は、日本のオーボエ奏者。

略歴[編集]

神奈川県鎌倉市出身[1]。5歳でピアノを始め[2]、14歳で井口博之に師事する[1]東京藝術大学入学後[1]ドイツ連邦共和国へ渡り[1]カールスルーエ音楽大学を首席で卒業[1]。在学中はトーマス・インデアミューレに師事し、第66回日本音楽コンクールで優勝および特別賞を受賞した[1]日本音楽コンクール優勝のほか[1]グレートブリテン及び北アイルランド連合王国バルビローリ国際コンクール、日本管打楽器コンクールで入賞[1]クラウディオ・アバドに認められ、2000年からマーラー室内管弦楽団首席オーボエ奏者として[1]、ヨーロッパを中心に演奏活動を行う。クラウディオ・アバドをはじめ(共演200回以上)、ギュンター・ヴァントニコラウス・アーノンクールピエール・ブーレーズダニエル・ハーディングといった巨匠の指揮で演奏を重ね[1]、ヨーロッパの主要オーケストラ、アンサンブルから頻繁に客演首席奏者として招かれている。2007年のザルツブルク音楽祭では、フィッシャーの「オーボエ協奏曲」でソロデビューを果たした[1]。2017年3月、ドイツからイギリス人の夫と息子を連れて帰国し、鎌倉を拠点とする[2]。鎌倉ではコンサートシリーズ「レゾナンス『鎌倉の響き』」を主催している[2]

ソロや室内楽でも精力的な活動を展開し、テツラフ・カルテット、レイフ・オヴェ・アンスネス、マーティン・フロストらと共演する、甘美な音色と豊かな音楽性で世界の聴衆を魅了する国際派オーボエ奏者である。アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク市マンハッタン区マンハッタン音楽学校、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国、スペイン王国、ドイツ連邦共和国、コロンビア共和国ベネズエラ・ボリバル共和国などでマスタークラス教授として招かれ、後進の指導にあたっている。東京藝術大学准教授、ルツェルン祝祭管弦楽団設立メンバー。

受賞歴[編集]

  • 1995年:英ワイト島国際オーボエコンクール入賞
  • 1996年:第3回日本管打楽器コンクール入賞
  • 1997年:第66回日本音楽コンクール優勝、特別賞
  • 2019年:第49回JXTG音楽 洋楽部門 奨励賞

テレビ出演[編集]

  • 恋するクラシック(2018年5月6日、BS日テレ)- 「マエストロさんいらっしゃい♪」コーナー
  • おんがく交差点(2019年6月29日、BSジャパン)- 「葦の歌声が響き渡る!美しきオーボエ!!吉井瑞穂」

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k 吉井瑞穂 プロフィール / TOPPAN HALL”. www.toppanhall.com. トッパンホール. 2022年2月26日閲覧。
  2. ^ a b c 吉井 瑞穂さん「鎌倉を文化が響くまちに」”. タウンニュース. 2022年2月閲覧。

外部リンク[編集]