ムーラン・ナ・ヴァン

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ムーラン・ナ・ヴァンムラン・ナ・ヴァン (Moulin-à-vent) は、フランス語で「風車」を意味する名詞である。日常語として使われるほか、地名や事業所名など、固有名詞として数多く用いられているが、ここでは、フランスボジョレー地区のAOCワインであるムーラン・ナ・ヴァンについて説明する。

AOCムーラン・ナ・ヴァン[編集]

AOCムーラン・ナ・ヴァンは、ボージョレ地区に10あるクリュ・ボージョレ(村単位のAOC)の一つ。ローヌ=アルプ地域圏ローヌ県シェナ村と、南東に接するブルゴーニュ地域圏ソーヌ=エ=ロワール県ロマンシュ・トラン村にまたがる672haの栽培地域で、ガメ種のぶどうによって赤ワインのみが作られている。

ボジョレーワインは、若いうちに飲んだ方がいいものが多いが、この地区のワインは、ボジョレーのなかで最も熟成に耐えるワインとされ、10年くらいおいしく飲めるものがある。ボジョレーでは最もこくがあり、バニラココナッツのような甘い香りをたたえた、鮮やかなルビー色で、イチゴジャムのような風味がある。

AOCワインのなかでは最も早く1936年にAOCを獲得している。