マンズルーイン

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マンズルーイン(Man's ruin)とは、意匠の一種である。「Man's ruin」を和訳すると「男をダメにするもの」という意味になる。

タトゥー服飾デザインステッカーワッペン、車のペイントなどによく使われる。

男性にとって魅惑的であるが、破滅のもとになるものを集めた絵柄の組み合わせになっている。

意匠を構成する主な絵柄として、次のとおり。

  • 女性 - 妖艶な表情やポーズで描かれており、妻や恋人というよりは「プロの女性」という人物像である。
  • - 酔うことの快感。グラスやボトルで表現される。女性が手にしている場合もある。
  • トランプカードダイス - ギャンブルの興奮を表現。

その他の絵柄として、次のとおり。

表現しているもの、どの目が出るか分からないダイス、一か八かのカードゲーム、行く先が予測できないビリヤードの玉など「先の見えない人生」「努力を積み重ねることの諦め」という心情が根底に流れているデザインである。

どの絵柄も常識的に考えれば「縁起の悪いもの」であるが、「不吉なアイテムを持っていれば、それ以上不幸になることはない。」という考え方もあり、ある種のお守りの役目が期待されている一面がある。

和柄のものもあり、その場合は「花魁」「花札や株札」「酒の徳利や瓢箪」など「飲む・打つ・買う」ことを表す絵の組み合わせとなる。そこにキセルや千両箱など和のテイストの物が組み合わされる。

また、享楽的・破滅的・退廃的・背徳的なライフスタイルへの自嘲、アウトロー的な生き方の肯定という意味もある。