マギステル・ミリトゥム

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マギステル・ミリトゥムラテン語: magister militum, 軍司令官、総司令官、軍務長官)とは、帝政後期のローマ帝国における公職のひとつで、コンスタンティヌス1世の治世に創設された高位の武官を指す。同じくコンスタンティヌス1世によって創設されていた、歩兵部隊を率いるマギステル・ペディトゥム(magister peditum, 歩兵長官)と、騎兵部隊を率いるマギステル・エクィトゥムmagister equitum, 騎兵長官)の上位に位置づけられた。

マギステル・ペディトゥムとマギステル・エクィトゥムは、コンスタンティウス2世らコンスタンティヌス1世の後継者たちによってガリア道 (Praetorian prefecture of Gaulイタリア道 (Praetorian prefecture of Italyイリュリクム道 (Praetorian prefecture of Illyricumオリエンス道 (Praetorian prefecture of the Eastの各行政区に1人ずつ置かれるようになった。両マギステルは単一の人物に束ねられることもあった。そのような指揮官は即応部隊として活動する野戦機動軍「コミタテンセス (Comitatensesを指揮できた(マギステル・エクィトゥムが指揮をとることもあった)。

帝国西方においては「マギステル・ウトリウスクァエ・ミリタエ」と呼ばれた。この単語自体は上位の軍団指揮官という意味しかなさなかったが、実際にはマギステル・ミリトゥムに就任する者はスティリコリキメルなどのように主に帝位の陰の権力として登場した。

参考文献[編集]

  • 南川高志『新・ローマ帝国衰亡史』岩波書店〈岩波新書〉、2013年、ISBN 978-4004314264

関連項目[編集]