ペルティエ素子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ペルティエ素子(Peltier device)とは、電子部品のひとつで、熱電素子の一種である。
サーモ・モジュールとも呼ばれる。ペルチエ素子、ペルチェ素子と表記することもある。
名前の由来は、その原理を発見した物理学者、ジャン=シャルル・ペルティエに因んだもの。
目次 |
[編集] 原理
2種類の金属の接合部に電流を流すと、片方の金属からもう片方へ熱が移動するというペルティエ効果(Peltier effect)を利用した板状の半導体素子。直流電流を流すと、一方の面が吸熱し、反対面に発熱が起こる。電流の極性を逆転させると、その関係が反転し高精度の温度制御に適している。また温度制御が可能なばかりでなく、温度差を与えることで電圧を生じさせることもできる。(ゼーベック効果)
ペルティエ素子の性能は最大吸熱量(Q max)、最大電流(A max)、最大電圧(V max)で表される。印加電圧が大きくなると発熱量が増えて冷却効率が悪くなるため、最大電圧の50-60%が最適電圧といわれる。
複数重ねることで熱の移動量を増やすことができる。
[編集] 応用
各種の冷却装置に使用されている。家庭用の電気冷蔵庫やエアコンに使用されるヒートポンプ方式の冷却方法と比較して、冷却効率は劣るが、装置の体積が小さいこと、騒音・振動を発生しないことなどから、コンピュータのCPU冷却、車などに乗せる小型冷温庫、医療用冷却装置などに使用されている。
また、ヒートポンプ方式とは異なり、冷却に際して湿度の変化が少ない(ヒートポンプ方式では通常、冷却と同時に除湿がされる)こと、さらにサーモスタットを使用した温度管理が容易であることもあり、ワイン専用の小型保存庫などにも使用されている(ワインの保存には適度な湿度が必要)。
[編集] 欠点
移動させる熱以上に、素子自体の放熱量が大きいため、冷却メカニズムとしては電力効率が悪いという欠点がある。吸熱側で吸収した熱と、消費電力分の熱が放熱側で発熱するため、ペルティエ素子自体の冷却が大変であるというのが、冷却の手段として広く普及しない理由である。
また、ヒートポンプなどの熱交換とは異なり「熱移動」であるため、排熱側の十分な冷却を行わないまま負荷をかけ続けると、吸熱側の冷却効率が落ちるばかりでなく素子自体が破損・焼損することがある。
[編集] ペルティエ素子の製造メーカー
- その他中国にも多数存在する。

