フォー・コーツ

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フォー・コーツ(The Four Courts)はアイルランドの首都ダブリンに存在する建築物。アイルランド最高法廷と説明される。現在アイルランド共和国における最高裁判所高等法院High Court)、特別刑事裁判所Special Criminal Court)、中央刑事裁判所Central Criminal Court)がおかれている。

概略[編集]

リフィー川沿いのフォー・コーツ

この建物は1796年から1802年にかけて建築された。

設計を行ったのはダブリンのカスタム・ハウスと同じくジェームズ・ギャンドンである。衡平法裁判所、王座裁判所、財務裁判所、民事訴訟裁判所の4つの法廷が設置されたため、この名称で呼ばれるようになった。19世紀の司法改革でこれらの裁判所は廃止されている。1924年にはアイルランド自由国が建国され、今日の司法制度が形成された。

1922年の内戦で失われたドームの室内装飾の一部(ギャンドンのデザインによる)

1916年、フォー・コーツはアイルランド人民族主義者ネッド・ダリーの率いる部隊により占領された。このイースター蜂起におけるイギリス軍の砲撃では建物は無事であったが、1922年よりはじまったアイルランド内戦において大きな損傷を被った。英愛条約1921年12月締結)に反対するグループが建物を占拠したのに対し、アイルランド暫定政府を率いるマイケル・コリンズは投降勧告ののち建物を砲撃した。占領グループは投降の際に公文書館に放火し、多くの貴重な資料が灰となってしまった。

その後、ダブリンの裁判所はダブリン城の総督宮殿におかれていたが、1932年にフォー・コーツが再建され、ふたたび裁判所がここに設置された。なお、1937年の新憲法 Bunreacht na hÉireann により司法制度は再び改革された。

ダブリンの歴史を物語る建物として、現在多くの観光客がここを訪れている。

建物の状態の劣化などにより、裁判所の移転が議論されている。

関連項目[編集]