スレイブ川

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

スレイブ川(Slave River)とは、北アメリカ大陸の北西部、カナダの国内を流れる、河川の1つである。この川は、アサバスカ湖グレートスレイブ湖とをつなぐ川として知られている。ただし、厳密にはアサバスカ湖から流れ出してきた川とピース川の合流点よりも下流側を、スレイブ川と呼んでいる。

概要[編集]

スレイブ川は、カナダのアルバータ州サスカチュワン州とにまたがって存在しているアサバスカ湖の西端付近に存在する、ピース・アサバスカデルタ英語版が起点である。そして、カナダ連邦の北西準州南部に存在しているグレートスレイブ湖へと流れ込んでいる。なお、ピース・アサバスカデルタはアルバータ州に存在しているので、スレイブ川が流れているのは、アルバータ州と北西準州のみである。このスレイブ川の平均流量は毎秒3414m3。そして、スレイブ川自体の流域面積と、スレイブ川よりも上流に存在する河川の流域面積や湖の集水面積を合算した面積は、約61万6400km2である [1]

ところで、この川の全長は約434kmであり、ピース・アサバスカデルタに存在するスレイブ川の起点の標高は約210mで、河口のグレートスレイブ湖の標高は約160mなので、平均すると1kmにつき10cm強程度の勾配であることが判る。しかしながら、フォートスミス英語版(Fort Smith)の周辺には比較的勾配があって流れも急であることが知られている。もちろん、この川を船で移動しようとすると、この場所は難所となる。なお、この付近は、アメリカシロペリカンの生息地となっている。

主な支流[編集]

  • ホーナデイ川(Hornaday River)
  • ソールト川(Salt River)
  • リトルバッファロー川(Little Buffalo River)

アメリカシロペリカンの保護[編集]

先述の通り、スレイブ川のフォートスミス周辺に存在する急流の付近は、アメリカシロペリカンの生息地として知られている。この付近の川の中州には、夏季になると多数のアメリカシロペリカンが営巣する。かつてヒトがこの営巣地に侵入した結果、広範囲の営巣地でアメリカシロペリカンが巣を放棄してしまうということが起こった。このようなこともあって、現在この付近の中州は、毎年4月15日から9月15日までヒトの立ち入りが禁止され、保護されている。

(なお、川面にアメリカシロペリカンがいる様子を撮影した写真が、英語版には掲載されているので、興味のある人はそちらを参照。)

利用[編集]

スレイブ川では、カヤックによる川降りを楽しむことができる。しかも、流れの急な難易度の高い場所から、流れの穏やかな難易度の低い場所までが存在している。また、かつてこの川は水運のためにも使われた。実際に多くの区間において比較的大型の貨物船の航行も可能なのだが、問題は川の途中に存在する急流の部分であり、約26kmの区間だけは陸送せねばならなかった[2]

なお、この区間も航行可能な貨物船を作るという話もあったが、それは実現しなかった。結局、マッケンジー川の流域まで陸送する方法が一般的となった。

出典[編集]

  1. ^ Atlas of Canada. "Rivers in Canada" 2007年05月01日閲覧
  2. ^ 。 "Early Artifacts To Be Organized." p.50 Leader Postの1971年11月17日の記事より 2012年05月31日閲覧