ゴンサーレス・マルティ国立陶器・装飾芸術博物館

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ゴンサーレス・マルティ国立陶器・装飾芸術博物館
博物館が入居するドス・アグアス侯爵宮殿英語版 地図
地図
施設情報
専門分野 陶芸博物館・装飾芸術博物館
館長 ジャウマ・コイ・クネーサ
開館 1947年
所在地 スペインの旗 スペインバレンシア州バレンシア県バレンシア
外部リンク http://mnceramica.mcu.es/
プロジェクト:GLAM
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ゴンサーレス・マルティ国立陶器・装飾芸術博物館スペイン語: Museo Nacional de Cerámica y de las Artes Suntuarias González Martí)は、スペインバレンシアにある国立博物館バレンシア地方を中心とする陶磁器、染織・伝統衣装・家具などの装飾芸術を専門としている。

ドス・アグアス侯爵宮殿英語版の建物内にある。マヌエル・ゴンサーレス・マルティスペイン語版の陶磁器コレクションの寄贈を受けて、1947年に設立された。7年後には修復作業が完了し、1954年6月18日に開館した。

建物[編集]

オリジナルのドス・アグアス侯爵宮殿はゴシック様式の建築物であるが、18世紀中頃には完全にバロック様式に作り替えられた。そのファサードはイポリート・ロビラスペイン語版が設計し、バレンシア人彫刻家のイグナシオ・ベルガラスペイン語版が製作した。その後の改修の結果、今日では主にロココ様式新古典主義様式やオリエンタル様式が組み合わされている。

1941年には重要文化財(BIC)の中のConjunto Histórico Artísticoに指定され、1949年には建物が国家によって買い上げられた。その後にはインフラ整備や博物館施設の改修など様々な取り組みがなされている。1990年から1998年には、建築家のヒネス・サンチェス・エビアによって最後の改修が行われた[1]

1階

1階の大部分は暫定的な展示場となっており、四輪馬車のある中庭や主階段などがある。

2階

2階にはドス・アグアス侯爵の私室があり、19世紀に活躍したプラシド・フランセス・イ・パスクアル、ホセ・フェリペ・パーラ、ホセ・ブレル・ギラルトなどの芸術家による漆喰壁画や天井画などが飾られている。大理石でできた床にはドス・アグアス侯爵(Marquis de Dos Aguas)の頭文字である「MD」という文字が浮かび上がっている。私室のほかに舞踏場、赤壁の部屋、東居間などがあり、独創的な家具が備えられている。すべての部屋には、当時の様式を反映した芸術品、ランプ、時計、花瓶などが飾られている[2]

3階

3階はいくつかの部屋に分かれており、フロア全体で陶磁器コレクションの展示が行われている。マヌエル・ゴンサーレス・マルティ自身によって設計された、バレンシア地方の典型的な台所を再現した部屋があり、18世紀と19世紀のモザイクフリーズ、装飾板などで彩られているほか、現代の陶磁器壺や銅製品で保管されている。

その他の展示物

四輪馬車の中庭には、1753年にイポリト・ロビラとイグナシオ・ベルガラが設計した「ニンフの四輪馬車」が展示されている[3]。これは帝政様式の四輪馬車であり、リャネーラ侯爵が所有していた[4]。18世紀に製作されたロココ様式の椅子かごも展示されている。

脚注[編集]

出典[編集]

  1. ^ Sánchez Hevia, Ginés (1999). Palacio del Marqués de Dos Aguas: restauración y rehabilitación arquitectónica (2nd ed.). Spain. ISSN 1136-758X 
  2. ^ Recorrido por el museo”. Museo de Ceràmica. 2009年2月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年11月25日閲覧。
  3. ^ Carroza de las Ninfas”. Ministerio de Educación, Cultura y Deporte. 2014年12月5日閲覧。
  4. ^ Carroza del Marqués de Llanera”. Ministerio de Educación, Cultura y Deporte. 2014年12月5日閲覧。

外部リンク[編集]

座標: 北緯39度28分23.9秒 西経00度22分27.9秒 / 北緯39.473306度 西経0.374417度 / 39.473306; -0.374417