エベヌス属

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
エベヌス属
Ebenus creticaパリ植物園にて)
分類APG III
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 Core eudicots
階級なし : バラ類 Rosids
: マメ目 Fabales
: マメ科 Fabaceae
亜科 : マメ亜科 Faboideae
: イワオウギ連 Hedysareae
: エベヌス属 Ebenus
学名
Ebenus
L.1753[1]
タイプ種
Ebenus cretica L.

エベヌス属学名:Ebenus)は、マメ科被子植物である。多年生および小低木である。アジア中央部から地中海東部原産である。崖や岩場に生息する。暖かく日当りの良い土壌で成長する。葉は、三出複葉または羽状で細かい絹状のものもある。花は、ピンクあるいはムラサキ色で、果実には1個あるいは2個の種子がある。

[編集]

Ebenus cretica L.
クレタ島原産で、常緑性低木の被子植物である。葉は、三出複葉である。絹状の毛が生えた穂状花状でピンク色の花を咲かせる。

カキノキ科との関連[編集]

カキノキ科の学名(Ebenaceae)は、オットー・クンツェによって発表されたエベヌス属 (Ebenus) [2]タイプ属として、1891年ロバート・ルイ・アウグスト・マクシミリアン・ゲインズドイツ語版により発表された[3]。しかし、この属名は1753年リンネによりマメ科の植物に命名されていたため、Ebenusは、カキノキ科に属する属名として採用されず、カキノキ科のEbenusに属した植物は、Diospyrosとなった。そのため、本来なら科名も Diospyraceae であるが、混乱を防ぐために、ゲインズによって命名された Ebenaceae は、保存名として現在も使われている。

脚注[編集]

  1. ^ Tropicos. “Ebenus L.”. 2014年8月11日閲覧。
  2. ^ Ebenus Kuntze”. 2014年8月11日閲覧。
  3. ^ Ebenaceae Gürke”. 2014年8月11日閲覧。

参考書籍[編集]

  • トニー ロード『フローラ - Gardening』 1巻、井口 智子, 大槻 真一郎(初版)、産調出版、2005年7月。ISBN 978-4882824053 

外部リンク[編集]