アルピーヌ・A106

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
アルピーヌ・A106
ミッレ・ミリア前部 1959年
Alpine A106.jpeg
ミッレ・ミリア後部 1957年
1957 Alpine A106 Coach "Mille Miles".jpg
製造国 フランス
設計統括 ジャン・レデレ
デザイン ジョバンニ・ミケロッティ(ミッレ・ミリア)/自社(キャブリオレ、グラン・ルクス)
乗車定員 2人
ボディタイプ クーペ(ミッレ・ミリア、グラン・ルクス)/オープンカー(キャブリオレ)
エンジン 747cc 水冷直列4気筒OHV
最高出力 48PS/6,200rpmまたは27PS/4,400rpm
最大トルク 5.7kgm/1,800rpm
変速機 5速MT
駆動方式 RR
サスペンション 前:ダブルウィッシュボーン 後:スウィングアクスル
全長 3,700mm
全幅 1,450mm
全高 1,220mm
ホイールベース 2,100mm
車両重量 565kgまたは545kg
-自動車のスペック表-

アルピーヌ・A106Alpine A106 )は、フランスの自動車メーカーである、アルピーヌが製造した自動車

概要[編集]

プロトタイプ・スペシャル[編集]

ルノーの代理店経営をしていたジャン・レデレ(Jean Rédélé )が、ルノー・4CVをベースにFRP製の軽量小型ボディを載せたプロトタイプでレースに出場し、ガルティエ/ミッキー組のプロトタイプがミッレ・ミリアの750cc以下クラスで優勝するなど好成績を得た。

ミッレ・ミリア[編集]

レースのノウハウを元に、ジャン・レデレは1956年からアルピーヌ最初の市販モデルとしてA106ミッレ・ミリアの製造を始めた。106とは、ルノー106系である4CV用1062型、1063型エンジンを使用していることを示す。

ボディーはスペシャルの伝統を受け継ぐFRP製で、鋼管の背骨を主体とした強固なシャシに載せられた。レースの中で試行錯誤してできたスペシャルを元にジョバンニ・ミケロッティがデザインした。

足回りは4CVから強化され、前がダブルウィッシュボーンの独立、後がスイングアクスル+コイル。4CV用15inホイール、ヘッドライト、テールライト、ウィンドシールド等もルノーの既存パーツから流用されていた。

エンジンは当初から多数のバリエーションが用意された。基本モデルは4CV用747ccOHV、圧縮比7.25、ソレックス22ICTキャブレター装着エンジンをそのまま使い21hp/4,000rpm、4.6kgm/2,000rpmだが、むしろキャブレターをソレックス35PAAIやウェーバー36DCLD3に交換し、圧縮比を9.0や9.5に上げるなどで43hp/6,200rpmとしたチューンの方が多数であった。

トランスミッションは4CVが3速MTだったのに対し5速MTとなり、ギア比は4種から選択が可能だった。

重量は500kgと軽量化されており、43hpエンジン、ファイナル4.71の仕様で最高速度は153km/hに達した。

ルノーからの部品・販売等サポートを受け、自国スポーツカーに飢えていたフランスのアマチュアドライバーに支持されて当時としては成功したモデルとなり、1962年まで生産された。

キャブリオレ[編集]

1958年、オープンカーの「キャブリオレ」が追加された。シャシはミッレ・ミリアと共通だが、ボディー形状は全く異なる自製デザインとなった。1960年まで生産された。

グラン・ルクス[編集]

1960年、キャブリオレに屋根をつけたクーペ、「グラン・ルクス」を追加。すぐにA108に移行したためこの年のみの少数生産に終わった。

ツール・ド・フランス[編集]

1961年、プロトタイプの市販モデルとして発売され1962年まで生産された。このボディーデザインはアルピーヌの基本形として長い間継承された。

参考文献[編集]

  • 大川悠『世界の自動車-11 シムカ マートラ アルピーヌ その他』二玄社