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{{Drugbox|IUPAC_name=(''S'')-1-butyl-''N''-(2,6-dimethylphenyl)<br />piperidine-2-carboxamide|image=Levobupivacaine.png
'''レボブピバカイン'''( [[英語|英]]: levobupivacaine)は、アミノアミド型の[[局所麻酔薬]]の一つ。[[ブピバカイン]]の[[光学異性体]]である。一般にポプスカインといった商品名で販売されている。
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'''レボブピバカイン'''は、[[アミン|アミノ]][[アミド]]グループに属する局所麻酔薬である。[[ブピバカイン]]の''S-''[[光学異性体|エナンチオマー]]である。 <ref name="pmid18728849">{{Cite journal|date=April 2008|title=Update on local anesthetics: focus on levobupivacaine|journal=Therapeutics and Clinical Risk Management|volume=4|issue=2|pages=381–92|DOI=10.2147/tcrm.s1433|PMID=18728849|PMC=2504073}}</ref>


'''レボブピバカイン塩酸塩'''は一般に丸石製薬'''からポプスカイン'''という[[商号|商品名]]で販売されています。
== 概要 ==
2008年から販売されている長時間作用型の局所麻酔薬で、ブピバカインと同等の鎮痛作用をもちながら、心毒性と[[中枢神経系]]への副作用が少ないという特徴を有している。[[硬膜外麻酔]]や[[伝達麻酔]]のほか、硬膜外術後鎮痛にも用いられる。


== 参考文献 ==
== 臨床使用 ==
ブピバカインと比較して、レボブピバカインは血管拡張が少なく、作用持続時間が長い。ラセミブピバカインよりも(モル濃度で)約 13% 効力が低く、[[非脱分極性神経筋遮断薬|運動遮断]]の開始時間が長くなります。 <ref name="pmid = 24595149">{{Cite journal|date=April 2014|title=Intrathecal bupivacaine or levobupivacaine: which should be used for elderly patients?|journal=The Journal of International Medical Research|volume=42|issue=2|pages=376–85|DOI=10.1177/0300060513496737|PMID=24595149}}</ref>
* STEP 麻酔科 海馬書房 ISBN 4907704844


=== 適応 ===
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レボブピバカインは、成人の浸潤、[[神経ブロック]]、[[眼科学|眼科]]、[[硬膜外麻酔|硬膜外]]および[[脊髄内投与|髄腔内]]麻酔を含む局所麻酔に適応される。および小児の浸潤鎮痛。
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=== 禁忌 ===
レボブピバカインは、静脈内局所麻酔 (IVRA) には禁忌である。

=== 副作用 ===
[[薬害|薬物有害反応]](ADR) は、正しく投与されている場合はまれである。ほとんどの ADR は、投与技術 (全身暴露をもたらす) または麻酔の薬理学的影響に関連しているが、[[アレルギー]]反応はめったに発生しない。

過剰量のブピバカインへの全身暴露は、主に[[中枢神経系]](CNS) および[[循環器|心血管]]への影響をもたらす。通常、CVS への影響は、より低い[[血漿]]濃度で発生し、さらに高濃度での心血管への影響が現れる、低濃度では心血管の虚脱も発生する可能性がある。中枢神経系への影響には、中枢神経系の興奮 (神経過敏、口の周りのうずき、[[耳鳴り]]、振戦、めまい、かすみ目、[[癲癇性発作|痙攣]]) とそれに続くうつ病 (眠気、意識喪失、[[換気低下|呼吸抑制]]、[[無呼吸]]) が含まれる場合がある。心血管への影響には、[[低血圧]]、[[徐脈]]、[[不整脈]]、および/または[[心停止]]が含まれる。その一部は、呼吸抑制に続発する[[低酸素症|低酸素血症]]が原因である可能性がある。

=== 関節鏡視下術後関節上腕骨軟骨融解症 ===
レボブピバカインは[[軟骨]]に対して有毒であり、関節内注入は関節鏡視下術後関節上腕骨軟骨溶解症を引き起こす可能性がある。 <ref name="pmid27047224">{{Cite journal|date=December 2015|title=Articular cartilage and local anaesthetic: A systematic review of the current literature|journal=Journal of Orthopaedics|volume=12|issue=Suppl 2|pages=S200-10|DOI=10.1016/j.jor.2015.10.005|PMID=27047224|PMC=4796530}}</ref>

== 参考文献 ==
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[[Category:アニリド]]
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2022年10月23日 (日) 22:14時点における版

レボブピバカイン
IUPAC命名法による物質名
臨床データ
Drugs.com Micromedex Detailed Consumer Information
胎児危険度分類
法的規制
投与経路 Parenteral
薬物動態データ
生物学的利用能n/a
代謝肝代謝
半減期2–2.6 hours
排泄[腎] 70%, [糞便中] 24%
識別
CAS番号
27262-47-1 チェック
ATCコード N01BB10 (WHO)
PubChem CID: 92253
IUPHAR/BPS 7211
DrugBank DB01002 チェック
ChemSpider 83289 チェック
UNII A5H73K9U3W チェック
ChEBI CHEBI:6149 チェック
ChEMBL CHEMBL1201193 ×
化学的データ
化学式C18H28N2O
分子量288.44 g·mol−1
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レボブピバカインは、アミノアミドグループに属する局所麻酔薬である。ブピバカインS-エナンチオマーである。 [1]

レボブピバカイン塩酸塩は一般に丸石製薬からポプスカインという商品名で販売されています。

臨床使用

ブピバカインと比較して、レボブピバカインは血管拡張が少なく、作用持続時間が長い。ラセミブピバカインよりも(モル濃度で)約 13% 効力が低く、運動遮断の開始時間が長くなります。 [2]

適応

レボブピバカインは、成人の浸潤、神経ブロック眼科硬膜外および髄腔内麻酔を含む局所麻酔に適応される。および小児の浸潤鎮痛。

禁忌

レボブピバカインは、静脈内局所麻酔 (IVRA) には禁忌である。

副作用

薬物有害反応(ADR) は、正しく投与されている場合はまれである。ほとんどの ADR は、投与技術 (全身暴露をもたらす) または麻酔の薬理学的影響に関連しているが、アレルギー反応はめったに発生しない。

過剰量のブピバカインへの全身暴露は、主に中枢神経系(CNS) および心血管への影響をもたらす。通常、CVS への影響は、より低い血漿濃度で発生し、さらに高濃度での心血管への影響が現れる、低濃度では心血管の虚脱も発生する可能性がある。中枢神経系への影響には、中枢神経系の興奮 (神経過敏、口の周りのうずき、耳鳴り、振戦、めまい、かすみ目、痙攣) とそれに続くうつ病 (眠気、意識喪失、呼吸抑制無呼吸) が含まれる場合がある。心血管への影響には、低血圧徐脈不整脈、および/または心停止が含まれる。その一部は、呼吸抑制に続発する低酸素血症が原因である可能性がある。

関節鏡視下術後関節上腕骨軟骨融解症

レボブピバカインは軟骨に対して有毒であり、関節内注入は関節鏡視下術後関節上腕骨軟骨溶解症を引き起こす可能性がある。 [3]

参考文献

  1. ^ “Update on local anesthetics: focus on levobupivacaine”. Therapeutics and Clinical Risk Management 4 (2): 381–92. (April 2008). doi:10.2147/tcrm.s1433. PMC 2504073. PMID 18728849. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2504073/. 
  2. ^ “Intrathecal bupivacaine or levobupivacaine: which should be used for elderly patients?”. The Journal of International Medical Research 42 (2): 376–85. (April 2014). doi:10.1177/0300060513496737. PMID 24595149. 
  3. ^ “Articular cartilage and local anaesthetic: A systematic review of the current literature”. Journal of Orthopaedics 12 (Suppl 2): S200-10. (December 2015). doi:10.1016/j.jor.2015.10.005. PMC 4796530. PMID 27047224. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4796530/.