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[[Category:民生転用技術|きよくんたんちき]]
'''魚群探知機'''は、[[ソナー]]のように音のエネルギーの反射パルスを検出することで、水中の魚の位置を特定するために使用される機器である。最新の魚群探知機は、反射音の測定値を画面に表示し、オペレーターが情報を解釈して魚の群れ、水中の残骸、水底の位置を特定できるようにしている。魚群探知機は、スポーツと漁業の両方で使用される。最新の電子機器は、魚群探知機システム、海洋レーダー、コンパス、[[グローバル・ポジショニング・システム|GPS]]ナビゲーションシステムとの高度な統合を可能にしている。
[[Category:日本の発明|きよくんたんちき]]

== 音響測深機 ==
魚群探知機は、水深を測定して航海や安全のために使用されるアクティブソナー機器である[[音響測深|音響測深機]](ファゾメーター)に由来している<ref>{{Cite book|last=Hodges|first=Richard P.|title=Underwater Acoustics: Analysis, Design and Performance of Sonar|date=2013|publisher=John Wiley & Sons|location=Hoboken, N.J.|isbn=9781119957492|url=https://books.google.com/books?id=2O4f2ETpjm8C&dq|accessdate=4 July 2016|language=en}}</ref>。[[ファゾム]]は水深の単位であり、機器の語源となっている。音響測深機は、水深を測定するための音響測深システムで、水深を表示し、測定値を自動的に永久記録することができる。音響測深機と魚群探知機の両方が同じように働き、同じような周波数を使用して、底と魚の両方を検出することができるので、機器は統合されている<ref>{{Cite book|last=Everett V. Richardson|first=Peter F. Lagasse|title=Stream Stability and Scour at Highway Bridges|date=1 January 1999|publisher=[[ASCE Publications]]|isbn=0784474656|page=515|url=https://books.google.com.bd/books?id=yihA7rihpicC&pg=PA515&dq=Fish+finders+were+derived+from+fathometers&hl=en&sa=X&ei=HEXzVJj_NNW3uQSVxILoBA&ved=0CCoQ6AEwAA#v=onepage&q=Fish%20finders%20were%20derived%20from%20fathometers&f=false|accessdate=1 March 2015}}</ref>。

== 操作理論 ==
操作の際、[[送信機]]からの電気的なインパルスを[[ハイドロフォン]]という水中の[[トランスデューサー|変換器]]で[[音]]に変換して水中に送信する<ref>{{Cite web|author=Editing Board|title=Fish-finder|url=http://www.britannica.com/EBchecked/topic/208570/fish-finder|publisher=[[Encyclopædia Britannica]]|accessdate=4 July 2016}}</ref>。その音波が魚などに当たると反射して、対象物の大きさや構成、形状などが表示される。識別できる正確な範囲は、送信パルスの周波数や出力によって異なる。水中の音波の速度を知ることで、音波を反射した物体までの距離を知ることができる。水柱を通る音の速度は、温度、塩分、圧力(深さ)に依存する。これはおよそ c = 1404.85 + 4.618T - 0.0523T<sup>2</sup> + 1.25S + 0.017D(ここでc = 音の速さ(m/s)、T = 温度(摂氏)、S = 塩度(‰)、D = 深さ)である<ref>{{Cite book|last=Jackson|first=Darrell|last2=Richardson|first2=Michael|title=High-frequency seafloor acoustics|date=2007|publisher=Springer|location=New York|isbn=0387369457|page=458|edition=1.|url=https://books.google.com/books?id=Aa3tELNW6UUC}}</ref>。市販の魚群探知機で使用される典型的な値は、海水では1,500 m/s(4,921 ft/s)、[[淡水]]では1,463 m/s(4,800 ft/s)である。

この過程を1秒間に40回まで繰り返し、最終的には海底が時間に対して表示されるようになる(最終的には魚群探知機のスポーツ利用を生み出した音響測深機能)。

魚群探知機ユニットの温度・圧力の感度により、温度計を使用することで水中の魚の正確な位置の識別が可能になる。多くの最新魚群探知機に存在する機能として、漁業中に位置や場所を転換するために動きの変化を確認するトラックバック機能がある。

魚群探知機の周波数が高い場合、より詳細な画面情報をの取得が容易になる。深海トロール船や漁師は、通常50~200kHzの低周波を使用しているが、現代の魚群探知機は、分割画面で表示するために複数の周波数を持っている。 {{Clear}}

== 一般的解釈 ==
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[[ファイル:Whitebass.JPG|右|サムネイル| ホワイトバスの食餌時のソナー画像 ]]
上の画像は、右側に底の構造をはっきりと示し、植物、堆積物と硬い底が十分な高出力と適切な周波数のソナープロット上に認められる。この画像は、底面から画面中央の左半分以上、左側から約3分の1離れたところに、魚も表示されており、カメラのフラッシュバルブから右側の閃光の斑点がそれである。画像の'''X軸'''は時間を表し、左が最も古く(そしてサウンドヘッドの後ろ)、右が最も新しい海底(そして現在の位置)である。したがって、魚は現在、変換器のかなり後ろにいて、船は海底の窪みの上を通過しているか、あるいはちょうどそこから離れたところにいる。結果として生じる歪みは、船の速度と音波発信機による画像の更新頻度の両方によって決まる。

== 魚のアーチ ==
魚のシンボル機能を無効にすると、釣り人は魚、植生、餌魚の群れ、デブリなどを区別することができる。魚は通常、画面上にアーチ状に表示される。これは、ボートが魚の上を通過する(または魚がボートの下を泳ぐ)と魚と変換器の間の距離が変化するためである。魚がソナービームの前縁に入ると、表示ピクセルがオンになる。魚がビームの中心に向かって泳ぐと、魚までの距離が短くなり、浅い水深でピクセルがオンになる。魚が変換器の真下を泳ぐときは、ボートに近くなるので、より強い信号が太い線を表示する。魚が変換器から離れて泳ぐと、距離が長くなり、より深いピクセルとして表示される。

右の画像は[[ホワイトバス]]の群れが[[コノシロ]]の群れを熱心に捕食している様子を示す。底付近の餌魚の群れにも注目してほしい。脅威にさらされると、餌魚は群れを形成し、群れの中心に安全を求める。これは通常、魚群探知機の画面上に不規則な形をしたボールや母印のように見える。近くに捕食者がいない場合、温度と酸素濃度が最適な水深では、餌魚の群れが画面を横切る細い水平線のように見えることがよくある。画面右端付近のほぼ垂直に近い線は、底に落ちていくルアーの軌跡を示している。

== スポーツと釣りの一般的な歴史 ==
レクリエーションボート用の初期のスポーツ用測深機は、受信したエコーと同期して点滅する円の端に回転するライトを使用していたが、これは順に水深に対応していた。これらはまた魚の反射に小さい明滅灯を与えた。今日のローエンドのデジタル測深機のように、それらには深さの記録を保持しておらず、底構造の情報まではわからなかった。特に荒れた水の中で精度が悪く、明るい光の中で読むことは困難だった。制限があるにもかかわらず、ボートが安全でない領域に漂流していないことの確認など、水深の大まかな推計のためにまだ使用可能であった。

やがて、CRTは漁業用の魚群探知機と統合され、魚群探知機が誕生した。大型LCDアレイの出現により、CRTは高出力が必要なため、1990年代初頭にLCDに取って代わられ、魚探用の測深機はスポーツ市場に出回るようになった。今日では、趣味の釣り人が手に入れられる多くの魚探は、カラーLCD画面、内蔵GPS、チャート機能を持ち、変換器が付属している<ref>{{Cite web|title=Do fish finders come with transducers? · Fish'n Marine Center|url=http://fishnmarinecenter.com/fish-finders/do-fish-finders-come-with-transducers/|website=Fish'n Marine Center|accessdate=2016-02-03|language=en-US}}</ref>。今日では、スポーツ用魚群探知機は、大きな船の航海用測深機の永久記録だけを欠いており、それは記録を保存するユビキタスコンピュータが使用可能なハイエンドユニットでも利用可能である。

== 商用および軍用ユニット ==
往年の商業および海軍の音響測深機は、深さの永久的な記録を作るために針で紙のロールにマークする記録紙レコーダを使用した。通常は時間記録用の複数手段を持ち(各マークや時間の反復は移動距離に比例する)、帯状の記録が航法図や操縦記録(速度変化)と容易に比較できるようにした。このような帯状記録を利用して、世界の海深の多くが地図化されている。このタイプの測深機は、通常、複数の速度設定や、時には複数の周波数も持っていた。深海では低い周波数はより良く進む。浅海では高い周波数は、より小さな構造物を示す(魚、沈んだ岩礁や船、または他の底の構成物)。高い周波数、高いチャート速度の設定では、そのような測深機は、底やその周囲の大魚、または魚の群れの画像を示す。制限水域 (つまり一般的に陸地から24km以内)のすべての大型船(排気量100トン以上)には、常時記録型の測深機が義務づけられている。

== 関連項目 ==

* [[水深測量]]
* [[音響測深]]
* [[センサ]]
* [[ソナー]]
* [[測深儀]]

== 出典 ==
{{Reflist}}

== 外部リンク ==

* [http://www.ft.com/cms/s/0/fd371a80-e385-11de-9f4f-00144feab49a,dwp_uuid=7185d14c-e2fa-11de-b965-00144feab49a.html?nclick_check=1 Post-war economics: Fisherman who caught multibillion-dollar deal], 2009年12月9日, ''[[フィナンシャル・タイムズ|Financial Times]]''
[[Category:漁具]]

2020年4月19日 (日) 16:04時点における版

商用または海洋音響測深機のキャビンディスプレイ

魚群探知機は、ソナーのように音のエネルギーの反射パルスを検出することで、水中の魚の位置を特定するために使用される機器である。最新の魚群探知機は、反射音の測定値を画面に表示し、オペレーターが情報を解釈して魚の群れ、水中の残骸、水底の位置を特定できるようにしている。魚群探知機は、スポーツと漁業の両方で使用される。最新の電子機器は、魚群探知機システム、海洋レーダー、コンパス、GPSナビゲーションシステムとの高度な統合を可能にしている。

音響測深機

魚群探知機は、水深を測定して航海や安全のために使用されるアクティブソナー機器である音響測深機(ファゾメーター)に由来している[1]ファゾムは水深の単位であり、機器の語源となっている。音響測深機は、水深を測定するための音響測深システムで、水深を表示し、測定値を自動的に永久記録することができる。音響測深機と魚群探知機の両方が同じように働き、同じような周波数を使用して、底と魚の両方を検出することができるので、機器は統合されている[2]

操作理論

操作の際、送信機からの電気的なインパルスをハイドロフォンという水中の変換器に変換して水中に送信する[3]。その音波が魚などに当たると反射して、対象物の大きさや構成、形状などが表示される。識別できる正確な範囲は、送信パルスの周波数や出力によって異なる。水中の音波の速度を知ることで、音波を反射した物体までの距離を知ることができる。水柱を通る音の速度は、温度、塩分、圧力(深さ)に依存する。これはおよそ c = 1404.85 + 4.618T - 0.0523T2 + 1.25S + 0.017D(ここでc = 音の速さ(m/s)、T = 温度(摂氏)、S = 塩度(‰)、D = 深さ)である[4]。市販の魚群探知機で使用される典型的な値は、海水では1,500 m/s(4,921 ft/s)、淡水では1,463 m/s(4,800 ft/s)である。

この過程を1秒間に40回まで繰り返し、最終的には海底が時間に対して表示されるようになる(最終的には魚群探知機のスポーツ利用を生み出した音響測深機能)。

魚群探知機ユニットの温度・圧力の感度により、温度計を使用することで水中の魚の正確な位置の識別が可能になる。多くの最新魚群探知機に存在する機能として、漁業中に位置や場所を転換するために動きの変化を確認するトラックバック機能がある。

魚群探知機の周波数が高い場合、より詳細な画面情報をの取得が容易になる。深海トロール船や漁師は、通常50~200kHzの低周波を使用しているが、現代の魚群探知機は、分割画面で表示するために複数の周波数を持っている。

一般的解釈

民生用魚群探知機のディスプレイ
ホワイトバスの食餌時のソナー画像

上の画像は、右側に底の構造をはっきりと示し、植物、堆積物と硬い底が十分な高出力と適切な周波数のソナープロット上に認められる。この画像は、底面から画面中央の左半分以上、左側から約3分の1離れたところに、魚も表示されており、カメラのフラッシュバルブから右側の閃光の斑点がそれである。画像のX軸は時間を表し、左が最も古く(そしてサウンドヘッドの後ろ)、右が最も新しい海底(そして現在の位置)である。したがって、魚は現在、変換器のかなり後ろにいて、船は海底の窪みの上を通過しているか、あるいはちょうどそこから離れたところにいる。結果として生じる歪みは、船の速度と音波発信機による画像の更新頻度の両方によって決まる。

魚のアーチ

魚のシンボル機能を無効にすると、釣り人は魚、植生、餌魚の群れ、デブリなどを区別することができる。魚は通常、画面上にアーチ状に表示される。これは、ボートが魚の上を通過する(または魚がボートの下を泳ぐ)と魚と変換器の間の距離が変化するためである。魚がソナービームの前縁に入ると、表示ピクセルがオンになる。魚がビームの中心に向かって泳ぐと、魚までの距離が短くなり、浅い水深でピクセルがオンになる。魚が変換器の真下を泳ぐときは、ボートに近くなるので、より強い信号が太い線を表示する。魚が変換器から離れて泳ぐと、距離が長くなり、より深いピクセルとして表示される。

右の画像はホワイトバスの群れがコノシロの群れを熱心に捕食している様子を示す。底付近の餌魚の群れにも注目してほしい。脅威にさらされると、餌魚は群れを形成し、群れの中心に安全を求める。これは通常、魚群探知機の画面上に不規則な形をしたボールや母印のように見える。近くに捕食者がいない場合、温度と酸素濃度が最適な水深では、餌魚の群れが画面を横切る細い水平線のように見えることがよくある。画面右端付近のほぼ垂直に近い線は、底に落ちていくルアーの軌跡を示している。

スポーツと釣りの一般的な歴史

レクリエーションボート用の初期のスポーツ用測深機は、受信したエコーと同期して点滅する円の端に回転するライトを使用していたが、これは順に水深に対応していた。これらはまた魚の反射に小さい明滅灯を与えた。今日のローエンドのデジタル測深機のように、それらには深さの記録を保持しておらず、底構造の情報まではわからなかった。特に荒れた水の中で精度が悪く、明るい光の中で読むことは困難だった。制限があるにもかかわらず、ボートが安全でない領域に漂流していないことの確認など、水深の大まかな推計のためにまだ使用可能であった。

やがて、CRTは漁業用の魚群探知機と統合され、魚群探知機が誕生した。大型LCDアレイの出現により、CRTは高出力が必要なため、1990年代初頭にLCDに取って代わられ、魚探用の測深機はスポーツ市場に出回るようになった。今日では、趣味の釣り人が手に入れられる多くの魚探は、カラーLCD画面、内蔵GPS、チャート機能を持ち、変換器が付属している[5]。今日では、スポーツ用魚群探知機は、大きな船の航海用測深機の永久記録だけを欠いており、それは記録を保存するユビキタスコンピュータが使用可能なハイエンドユニットでも利用可能である。

商用および軍用ユニット

往年の商業および海軍の音響測深機は、深さの永久的な記録を作るために針で紙のロールにマークする記録紙レコーダを使用した。通常は時間記録用の複数手段を持ち(各マークや時間の反復は移動距離に比例する)、帯状の記録が航法図や操縦記録(速度変化)と容易に比較できるようにした。このような帯状記録を利用して、世界の海深の多くが地図化されている。このタイプの測深機は、通常、複数の速度設定や、時には複数の周波数も持っていた。深海では低い周波数はより良く進む。浅海では高い周波数は、より小さな構造物を示す(魚、沈んだ岩礁や船、または他の底の構成物)。高い周波数、高いチャート速度の設定では、そのような測深機は、底やその周囲の大魚、または魚の群れの画像を示す。制限水域 (つまり一般的に陸地から24km以内)のすべての大型船(排気量100トン以上)には、常時記録型の測深機が義務づけられている。

関連項目

出典

  1. ^ Hodges, Richard P. (2013) (英語). Underwater Acoustics: Analysis, Design and Performance of Sonar. Hoboken, N.J.: John Wiley & Sons. ISBN 9781119957492. https://books.google.com/books?id=2O4f2ETpjm8C&dq 2016年7月4日閲覧。 
  2. ^ Everett V. Richardson, Peter F. Lagasse (1 January 1999). Stream Stability and Scour at Highway Bridges. ASCE Publications. p. 515. ISBN 0784474656. https://books.google.com.bd/books?id=yihA7rihpicC&pg=PA515&dq=Fish+finders+were+derived+from+fathometers&hl=en&sa=X&ei=HEXzVJj_NNW3uQSVxILoBA&ved=0CCoQ6AEwAA#v=onepage&q=Fish%20finders%20were%20derived%20from%20fathometers&f=false 2015年3月1日閲覧。 
  3. ^ Editing Board. “Fish-finder”. Encyclopædia Britannica. 2016年7月4日閲覧。
  4. ^ Jackson, Darrell; Richardson, Michael (2007). High-frequency seafloor acoustics (1. ed.). New York: Springer. p. 458. ISBN 0387369457. https://books.google.com/books?id=Aa3tELNW6UUC 
  5. ^ Do fish finders come with transducers? · Fish'n Marine Center” (英語). Fish'n Marine Center. 2016年2月3日閲覧。

外部リンク